【10代から学ぶ生理のコト】その3:学校に行けないほど生理痛がひどい

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【10代から学ぶ生理のコト】その3:学校に行けないほど生理痛がひどい

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 10代の生理痛 :生理痛がつらい時はどうすればいい?

 

10代の頃の生理痛は、子宮が十分に発達していないので子宮口(子宮の出口)が狭いのが一般的です。このため、子宮内からの生理の出血を外に押し出そうとして強い圧力がかかり、痛みとなることがあります。痛みの強さは個人差が大きく、ほとんどない人もいる一方で、中にはつらい症状に悩む人もいます。
 
生理痛への対処としては、次のようなことがあります。
 

身体を冷やさない服を着る(特に下腹部やお腹まわり)

ぬるめのお風呂で身体を温める(リラックスして、血行を良くする)

十分な食事・睡眠をとる(エネルギーを蓄える、ストレスを解消する)

適度に身体を動かす(下半身の血行を良くすると痛みが和らぐことも)

 

これらのことを実行しても痛みがある場合は、痛み止めの薬を使ってもいいでしょう。
 
お薬には色々な種類がありますし、人によって合う・合わないもあるので、いくつか試して自分に合うものを探すといいでしょう。その時は、薬の箱に入っている注意書きをよく読み、正しい量を正しく飲んでください。

 
 

 10代の生理痛 は問題?

 

学校や仕事に行けないほどの痛みがある場合は、とくに「月経困難症」と呼びます。月経困難症になる原因はさまざまです。
 
なかには卵巣のう腫や子宮の異常などの問題が隠れていることもあるので、日常生活に問題となるような生理痛がある場合は、産婦人科を受診することをお勧めします。
 
例えば、以下のような症状がある場合は医師の診察を受けることを検討してください。

 

痛み止めを飲んでも痛い

学校に行くのがつらい

電車やバスで立っていられない、痛みで座り込むことがある

頭痛や吐き気もある

痛みで頭がボーっとする

痛みがどんどんひどくなる気がする

生理の時以外も下腹部痛がある

排便の時に痛む、肛門の奥のほうが痛い

血便が出た

 

これらの症状がある場合、「子宮内膜症」の可能性があります。
 
「子宮筋腫」や「子宮腺筋症」という病気の可能性もありますが、10代でかかることは稀です。子宮内膜症を放っておくと、やがては子宮腺筋症や不妊症になる可能性もあります。
 
生理痛は誰でも起こるものではありますが、学校に行けない、授業や運動ができないほどの痛みがある場合や、生理時以外でも痛みがある場合は問題です。

 
 

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