「食事を済ませる」という考え方、『 早食い 』習慣が身体へ及ぼす影響とは?

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「食事を済ませる」という考え方、『 早食い 』習慣が身体へ及ぼす影響とは?

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健康維持に悪い食べ方

1日の食事量はエネルギー(カロリー)でカウントしますが、いくら適量でも栄養バランスや食べ方が悪いと問題です。 早食い 以外に健康維持に悪い食べ方にはどんなことがあるのかみてみましょう。

 

(1)良質なたんぱく質の不足
パスタやラーメンなどの単品料理だけでは、炭水化物や脂質に偏りがちです。たんぱく質の不足は、免疫力低下や肌荒れなどを招きます。

<対策>
魚介、肉、卵、大豆などで、1回の食事で合計50g以上のたんぱく質を含むように、食事の中心となる「おかず」をとりましょう。

 

(2)野菜不足
外食が多い、コンビニ弁当やインスタント食品で済ませることが多い方は野菜不足になりがちです。

<対策>
野菜が少ない場合は、パックサラダなどを足すなどして、野菜、きのこ、海藻など1回の食事で合計100g以上を含む副菜をそろえましょう。

 

(3)主食抜き
ダイエットのために主食を抜く人をよく見かけます。低炭水化物ダイエットの方法の考え方を取り入れて、適度に炭水化物を制限することは、簡単なダイエットの方法として有効です。しかし極端に炭水化物を制限するのではなく、「いつもよりご飯を少なくする程度にとどめる」「白米を玄米に替える」ことをおすすめします。これなら身体に負担がかかりませんし、最低限の糖質を脳に補給することができます。

<対策>
特に筋肉や脳に多くの血液が必要とされる日中は、主食を全くとらない、という食事法はやめましょう。

 

(4)まとめ食い(ドカ食い)
食生活が不規則な人ほど、食べられるときにまとめ食いをする傾向が強いようですが、まとめ食いは、食べたものが吸収されやすいだけでなく、量もとりすぎになりがちです。

<対策>
たらふく食べたという満腹感よりも、腹八分目でもおいしい食事を味わうことができたという満足感を大切にしましょう。

 

(5)嗜好品が多い
菓子や酒などからは、エネルギー以外の栄養素がほとんど摂取できません。食事の代わりに・・という考え方はやめましょう。

<対策>
間食を摂る場合は、一日の食事で不足しがちな栄養素が満たせる果物や乳製品が理想です。

 

いかがでしたか?
毎日毎食、以上のことを実践するのは難しいかもしれませんが、出来そうなときにできそうなことから始めてみてくださいね。 早食い ではなく、よい食事方法を習慣化してしまえば、決して難しくはありません。

 
 

血糖値に関する記事のご紹介

 
血糖値に関して様々な角度から説明した記事については、以下のようなものがありますので、ご参考にして頂ければ幸いです。
 
血糖値の正常値と正常ではない場合健康にどのような影響があるか説明した 血糖値の正常値 とはどれくらい? 血糖値が“高い" “低い”でどんな影響が?
 
 

●執筆者プロフィール:田口絢子(たぐち・あやこ)
茨城県生まれ。管理栄養士、糖尿病療養指導士、ソーシャルスキル協会認定健康栄養カウンセラー。都内4か所の病院で給食・栄養管理経験を経て独立。栄養相談、献立作成、食と健康に関する記事の執筆、栄養学翻訳などを行っています。

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