学生は オワハラ にどう立ち向かうべき?

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学生は オワハラ にどう立ち向かうべき?

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 オワハラ 攻略法、教えます

 

たとえば、「私も人生がかかっていますので、御社への入社が確実でない以上、他社ともコンタクトを取らざるを得ません。しかし、御社が本気で私を使ってくださるのであれば、他社とのコンタクトは控える準備があります」と提案してみましょう。
 
このような逆提案で、あなたは対応力・交渉力を示したことになります。良い企業さんなら、ここからいい形で話が進むことでしょう。入社するべき企業さんかもしれません。
 
もう一つの可能性は人材確保のコストを惜しむくらい余裕のない企業さんか、本当に人が集まらない企業さんという可能性です。
あまりいい企業さんとはいえません。学生の希望順位は低いことでしょう。
 
この場合は上記のような逆提案をすると、自分の提案に縛られてしまうので気分的に不利になります。率直に就活の現状をお話しましょう。
そこで、恫喝や脅しのような態度があったら、入社してはいけません。

 

実はオワハラそのものは社会的には企業側に勝ち目のない戦略なのです。
職業選択の自由は基本的人権なので、労働者の辞める権利は強力に守られています。このことは就活中の学生にも該当します。
 
そこに恫喝や脅しという非紳士的な態度を重ねる企業さんが社会から信頼される企業である可能性はとても小さいのです。
 
面接の途中でも、「お時間をいただいて恐縮でしたが、これで失礼させていただきます」と退席したほうが良いでしょう。
 
オワハラを受けても内定の辞退は社会的に守られた権利なので、非紳士的な態度をとる企業側が不利になるだけです。企業の対応に動揺しない心構えと落ち着いた対応が、学生を悪質なオワハラから救います。
 
ほんとうに困ったら大学の就活支援担当者に相談することも出来ます。
 
就活というゲームに絶対に勝つという覚悟と自分たちは守られているという勇気を持って、どうぞ面接に望んで下さい。

 
 
<執筆者プロフィール>
杉山 崇(すぎやま・たかし)
神奈川大学人間科学部/大学院人間科学研究科教授。教育支援センター副所長、心理相談センター所長(15年4月から)臨床心理士、公益社団法人日本心理学会代議員、キャリアコンサルティング技能士。『入門!産業社会心理学(2015年4月発売)』も好評。

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