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希望して行う 自宅出産 は助産院に依頼する

 

以上はあくまでも予期せぬ 自宅出産 の場合です。くれぐれも、最初から「いざとなったら夫婦だけで家で産めばいい」とは考えないでください。自宅出産を望む場合は24時間対応可能な助産院に依頼します。自宅で出産の準備を進めておき、陣痛が始まったら助産師さんに来てもらいます。

 

自宅出産 には「住み慣れた環境でリラックスできる」「自然に近い出産ができる」などの魅力があります。ただし、注意しておきたいのは、母子が危険な状態になったとき、「病院なら助かるが、自宅では助からない」可能性があることです。どの程度強く自宅出産を望むのか、母体のコンディションは良好か、万が一のときはどうするか、など十分に吟味してから出産の仕方を決めましょう。

 

 

できるだけ自然分娩に近づける方針の病院もある

 

自宅出産には、医療の介入が少ない「自然分娩」という側面があります。「自然」というのがひとつの理想であることは間違いありません。ただ、母子の生命がかかわる問題だけに、どの程度までこだわるかが重要であり、また、意見の分かれるとことでもあります。

 

自然な出産は、必ずしも医療行為と対立するものではありません。できるだけ自然な出産ができるように工夫している病院もあります。そのような病院では、次のような医療的な介入をできるだけ控え、必要なときにのみ行います。

 

分娩を促すための子宮収縮剤

赤ちゃんが出てきやすいようにする会陰切開(膣と肛門の間を切る)

吸引器や鉗子で赤ちゃんが出てきやすいようにする

開腹手術で赤ちゃんを取り出す帝王切開

 

 

予期せず自宅出産となったときに慌てないように、いざというときの段取りを夫婦で決めておきましょう。そして、自宅出産を希望する場合は、メリットとデメリットを良く調べておくことが大切です。

 

執筆：斉藤雅幸（Mocosuku編集部）

監修：岡本良平医師（東京医科歯科大学名誉教授）

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