お酒を飲まなくても注意が必要! 「非アルコール性脂肪肝」とは

Mocosuku(もこすく)
  • お酒を飲まなくても注意が必要! 「非アルコール性脂肪肝」とは

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

お酒を飲まなくても注意が必要! 「非アルコール性脂肪肝」とは

公開日時

「非アルコール性脂肪肝炎」が進行するとどうなるの?

非アルコール性脂肪肝炎は、進行速度が速く、発症後5~10年経つと5~20%の確率で肝硬変に移行すると言われています。また肝臓がんへと移行するケースも多く非常に重篤です。脂肪肝の進行順序は次の通りです。

 

・1:脂肪肝ができる(炎症を起こしたり肝機能が低下したりする)
・2:脂肪肝炎になる(肝臓の線維化が進み機能が極度に低下する)
・3:肝硬変になる(肝臓の線維化が全体に及び末期状態になる)
・4:肝がん

 

「肝臓は眠れる臓器」と言われるように、脂肪肝ができていてもほとんど自覚症状がありません。脂肪肝炎の状態になると、だるさを感じる人もいますが風邪の症状との区別がつきにくいため、放っておく人も多いです。さらに肝硬変へと進行しても自覚症状がないこともあります。

 

とはいえ、症状がなくても確実に肝機能は壊れていくため、肌に黄疸がみられる、血管が浮き出るなどの状態に変化します。こうなると健康な肝臓に戻るのが難しくなるため、脂肪肝の段階から改善していくことが大切です。脂肪肝は、40代以降になると女性に急速に増えると言われています。

 

「非アルコール性脂肪肝」を防ぐ方法とは

一般に脂肪肝をつくらないためにはアルコールを控えることが大切だと言われています。しかし非アルコール性脂肪肝はアルコールを摂取しなくとも脂肪肝ができます。原因は食べ過ぎや運動不足による肥満や、糖尿病、過度な食事制限による栄養バランスの破たんが挙げられます。

 

飲酒はもちろん、味の濃いものを食べ続けたり、偏った栄養バランスの食事を摂らないなどの食生活の見直しが必要です。「お酒を飲まないから大丈夫」という油断は禁物。年末年始の食べ過ぎには気を付けましょう。

 
 

監修:坂本忍(医師)

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【健康と病気】新着記事

かかりつけ薬局とは違う『健康サポート薬局』 知らなきゃもったいない!!

かかりつけ薬局とは違う『健康サポート薬局』 知らなきゃもったいない!!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 近年、薬や薬局にまつわる制度が大きく変化しています。 2016年4月からスタートした「かかりつけ薬剤師制度」では、“患者のための薬局”...

2019/07/26 18:30掲載

『苦くてまずい』はもう古い?実は栄養満点の気になる野菜『ケール』とは

『苦くてまずい』はもう古い?実は栄養満点の気になる野菜『ケール』とは

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ ケールと聞いて青汁を連想される方も多いのではないでしょうか? なんとなく苦くて不味いイメージが強いですが、ケールには現代人に不足しがちな栄...

2019/07/23 18:30掲載

頭皮がたるむと顔もたるむ?  頭皮の老化と顔のカンケイ

頭皮がたるむと顔もたるむ? 頭皮の老化と顔のカンケイ

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 『フェイスラインがぼやけてきた』『ほうれい線のハの字型が目立ってきた』『口角が下がってきた』… いずれも顔のたるみを痛感する憂鬱な現象...

2019/07/19 18:30掲載

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 「トリプトファン」はアミノ酸の一種です。 トリプトファンが不足すると精神的に不安定な状態や不眠などを招き、やがて自律神経や体内リズムの乱れ...

2019/07/16 18:30掲載

フルーツはいつ食べる? 『朝は金、昼は銀、夜は銅』ってどういうこと?

フルーツはいつ食べる? 『朝は金、昼は銀、夜は銅』ってどういうこと?

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ フルーツは健康や美容によい栄養素を摂取できる食品として、私たちの食生活に浸透しています。 ...

2019/07/12 18:30掲載

お口の中の細菌は万病のもと 『口腔内フローラ』の重要性を説く!

お口の中の細菌は万病のもと 『口腔内フローラ』の重要性を説く!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 腸内細菌が形成する「腸内フローラ」はすでによく知られるようになりましたが、お口の中の「口腔内フローラ」についてはいかがでしょうか? 「...

2019/07/02 18:30掲載