「もしも急病だったら…」そんな時に押さえておきたいこと

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「もしも急病だったら…」そんな時に押さえておきたいこと

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頭に起きる急病、脳疾患で気をつける病気って?

 
頭に突然起こる気をつけなければならない病気に「脳卒中」があげられます。脳の血管に起こる疾患でもあるため、脳血管疾患ともいいます。
 
「脳卒中」は1つの病気を指すコトバではなく、以下の総称です。
 
 

・脳内血管が破れる「脳内出血」
 
・脳を覆う軟膜とその上にあるくも膜の間で出血する「くも膜下出血」
 
・血管が詰まる「脳梗塞」

 
脳卒中が気をつけなければならない理由として、日本人の死因4位と私たちの身の回りでも多く起こりうること、命に関わる疾患であること、命はとりとめても重い後遺症が残り、生活に支障をきたす可能性があることが挙げられます。
 
脳卒中は急に起こる病気ですが、前兆がまったくないわけではありません。もし、次のような症状が見られる場合には、速やかに病院を受診するようにしましょう。
 
 
・顔の半分が動きにくい、しびれがある
 
・口や顔の片方がゆがむ
 
・呂律がまわりにくい、うまく話せない
 
・視野がかけている、ものが突然二重に見える
 
・突然、片方の腕や足に力が入らなくなる
 
・左右で皮膚の温度や感触などの感覚が異なる
 
脳卒中の発症には、動脈硬化や高血圧、脂質異常、糖尿病、狭心症、不整脈などが大きく関わっています。さらに、喫煙、飲酒、肥満、ストレスが脳卒中になるリスクを高めるといわれています。

 
言い換えれば、脳卒中はこれら危険因子を減らすことで、発症のリスクを減らすことができる病気なのです。
 
 

心臓に起こる急病で気をつける病気って?

 
心臓の病気による死亡率は、「がん」に次いで第2位です。また、救急搬送による死亡症例が多いことからもわかるように、「ある日、突然亡くなってしまう」ことが少なくありません。
 
症状がみられて24時間以内に死亡する「突然死」の半数以上は、心臓の病気によるものです。
 
心臓に関する突然死の原因で最も多いのは、急性の「心筋梗塞」です。発症時、胸痛発作などがみられた場合、すぐに治療がなされるかが生死に関わってきます。
 
心肺停止になると、心肺蘇生が1分遅れるごとに社会復帰できる可能性が10%も低下するといわれているほど、早期の治療や対応が大切になります。
 
心筋梗塞の原因となるのは、高血圧、脂質異常、喫煙、高血糖などです。
 
また、内臓脂肪の蓄積に加えて、高血圧、高血糖、脂質異常のうちいずれか2つ以上をあわせ持っていると(メタボリックシンドローム)、それぞれが軽症でも動脈硬化を悪化させ、心筋梗塞など心血管疾患の発症リスクが高まることもわかっています。
 
心筋梗塞が生活習慣と関係していることから、心臓の急病も、脳卒中と同じように防ぐことができるといえるのです。
 
 

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