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日本人に多い胃がんについて

先日5月28日、漫才コンビ、今いくよ・くるよとして活躍した今いくよさんが、胃がんのため67歳で亡くなりました。いくよさんは昨年2014年9月に体調不良を訴え、検査をしたところ胃がんが見つかり、手術はせずに抗がん剤治療などを行っていました。
同日に俳優の今井雅之さん(54歳)が大腸がんで亡くなったという報道があり、ここ数日がんで亡くなる有名人の訃報が続いています。3人に1人はがんで亡くなる時代となった現代、がんは他人事ではなく身近な病気になりつつあります。
がんの死亡順位では、男性は第1位が肺がん、2位が胃がん、3位が大腸がん、女性は第1位が大腸がん、2位が肺がん、3位が胃がん、となっています。 胃がんは、日本人に多いがんで、肺がんに抜かれるまでは、がんの死因ではトップでした。現在、罹患率では、患者数が最も多いのが胃がんです。男女比は、2対1と男性に多く、男女とも60代に発症のピークがあります。
早期発見が非常に有効とされ、100%治癒することも可能であると言われています。

胃がんの原因と食生活 : 胃がんはどこにできる?

胃は、みなさんご存知の通り、腹部にある袋状のもので、食道と小腸の間にあります。
食道から胃への入り口部分を噴門部、胃から十二指腸につながる出口部分を幽門部(ゆうもんぶ)といいます。胃の壁は、5層に分かれています。
主な役割は、食物を一時的に貯蔵することと消化する働きがあります。
食べ物を食べると喉から食道を通って胃に入ります。胃に入った食べ物をしばらくは貯めておき、段々固形状の食べ物を砕いて細かくして、胃液と混ぜ合わせ消化して、少しずつ十二指腸に送り出します。
胃がんは、胃の壁の最も内側の粘膜内の細胞が、何らかの原因でがん細胞になったものです。
細胞の分類としては、腺組織と呼ばれる上皮組織から発生する腺がんです。分化型と未分化型とがあり、治療方針も違ってきます。胃がんの最もできやすいのは幽門前庭部です。

胃がんの原因と食生活 : 胃がんの原因は?

生活習慣は、胃がんの発生に大きく関係しています。特に食生活ですが、胃がんを引き起こす一番の要因は、塩分の摂りすぎです。一度に多量の塩分をとると胃壁の粘液を溶かしてしまいます。
そうなると発がん物質がしみこみやすくなるといわれています。また野菜や果物の摂取不足も指摘されています。最近になって、ヘリコパクター・ピロリ菌という細菌が胃の中にすみついて、胃がんの原因になっていることがわかってきました。
この菌は50歳以上の日本人の約8割が保菌しています。感染している人すべてが胃がんになるわけではありませんが、除菌療法が胃がんにかかるリスクを低くするという結果がでたため、除菌療法が推奨されています。
また、タバコやストレスも胃がんを発生させる要因にあげられています。

胃がんの原因と食生活 : 胃がんの症状とは?

胃がんの初期症状は、何となく続く胃の不快感や食欲不振、胃や胸のもたれ、吐き気やゲップ、体重減少、黒色の便が出る、貧血による倦怠感やふらつきなどがあげられます。
これらは、日常生活ではよくあることなので、そのまま放置してしまうことがあります。
さらに進行してくると、嘔吐、吐血、血痰、下血、体重の急激な減少、不眠、口内炎や舌炎、息切れや動悸、などの症状がでてきます。

胃がんの原因と食生活 : 胃がんにならないためには

40歳を超えたら、無症状でも内視鏡やX線検査による健康診断を定期的に行うことが早期発見につながります。自覚症状がなく早期に発見された人の5年生存率は97%で、胃がんは、早く見つけさえすれば完全に治せる病気になっています。
また、胃は、食べ物が直接入ってくるところですから、食生活と密接に関係します。
日本人の伝統的な食生活である、漬物、塩辛、塩蔵魚卵、味噌汁など高塩分食品を取っていると胃がんになりやすいことがわかってきています。
塩分を控えめにすることがポイントです。また、野菜や果物をたくさん食べて、ビタミンCとカロテノイド(赤や黄色の食べ物に含まれている)の摂取量が多い人は、胃がんの発生は低く、肉類、チーズ、パンやバターなどいわゆる欧米型食生活と胃がんの関連は出ていません。
野菜、果物、大豆食品、海藻、きのこ、牛乳、豆、ヨーグルトなど、バランスよく摂取する食生活を心がけましょう。

執筆:南部洋子(看護師)
監修:岡本良平医師(東京医科歯科大学名誉教授)

【胃がん】

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