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職場、家庭で起こる様々なハラスメントについて

ハラスメント とは?

ハラスメント (harassment)は、英語では、「苦しめること」「悩ませること」「迷惑」といった意味合いのことばです。日本語では最近注目されていて、「嫌がらせ」「いじめる」という意味です。ごく最近では、さまざまな種類の「 ハラスメント 」が造られ、まるで百花繚乱の感があります。 ハラスメント の概要をみてみましょう。

ハラスメント の種類

代表的なものとして、セクシャル・ハラスメント(セクハラ)、パワー・ハラスメント(パワハラ)、モラル・ハラスメント(モラハラ)が挙げられます。

セクハラ:時・場所・相手をわきまえずに、相手を不愉快にさせる性的な言動

パワハラ:職権などの権力・権威を背景に、本来の業務の範囲を越えて、継続的に人格と尊厳を侵害する言動を行なって、就業環境の悪化や雇用不安を招くこと

モラハラ:道徳(モラル)上ゆるされない、他者に迷惑をかける行為・いやがらせ全般。とくに加害者の自己愛的な性格による精神的嫌がらせが強調されている

この他、パワハラの学校バージョンの「アカハラ(アカデミック・ハラスメント)」、医師による病院でのパワハラ「ドクハラ(ドクター・ハラスメント)」、職場での妊婦への嫌がらせ「マタハラ(マタニティ・ハラスメント)」、就職活動中の学生への「オワハラ(就活終われ ハラスメント )」など、最近では、00ハラスメントはやりの感さえあるほどです。  

ハラスメント を取り巻く現在の環境

アメリカでは、性的嫌がらせを意味する「セクシャル・ハラスメント」という言葉が、1970年代初めにフェミニストによって造語されたとも言われていますが、日本で使われ始めたのは1980年後半になってから。1989年には福岡県で、出版社に勤めていた女性が、職場の上司を相手取ってセクハラを理由に民事訴訟を起こし、勝訴しました。こうしたこともあって、この年の新語・流行語大賞の新語部門・金賞に「セクシャル・ハラスメント」は選ばれました。以来、1997年には男女雇用機会均等法にも盛り込まれ、2007年の改正を経て現在に至っています。  

パワハラは、2002年に株式会社クオレ・シー・キューブ代表の岡田康子さんが造った、和製英語です。とくに職場で弱い立場の人に対して精神的・身体的な苦痛を与えて、職場環境を悪化させる、というパワハラのコンセプトは、それ以前からあったにもかかわらず、注目されずに、ずさんな対応に終わってしまうことも多かっただけに、以降、一気に状況が改善されるような効果があったとも言われています。  

一方、モラハラは本家フランスでは、1980年代に精神科医のマリー=フランス・イルゴイエンヌによって提唱されましたが、日本で注目されたのはごく最近のことです。肉体的な暴力によってではなく、自己愛的な加害者によって言葉や態度、身振りなどで精神的な苦痛を与える「モラル・ハラスメント」。2015年の「ユーキャン新語・流行語大賞」の候補となっているほど、新たに注目されていると言えます。
この他、上にもあげたように、ここ数年にさまざまな ハラスメント のバリエーションが造語され、世間でも関心が高まっていますし、この12月から改正されて、義務化されたストレスチェックでも、 ハラスメント がストレスに与える悪影響については、これを明らかにしていこうという傾向が強くなっています。  

ハラスメント とのつきあい方

主として職場での ハラスメント が注目されていることもあって、厚生労働省はホームページで、セクハラやパワハラに対する予防や対策を公開しています。たとえば、セクハラの場合ですと、ハッキリと拒絶すること、まず会社の窓口に相談すること、会社で対応してもらえないなら、都道府県労働局雇用均等室に相談窓口があることを奨励しています。また、パワハラについても、これが許されないこと、起きている事実を明らかにすること、撲滅していくことといった、毅然とした個人の姿勢と会社など事業体の責任性を強調しています。  

自覚なしにやっている ハラスメント と相手への関心

自分が ハラスメント をやってしまっているという意図(=自覚)が、ハッキリしていないことが、比較的意図がハッキリしている「いじめ」との違いだとも言われます。 ハラスメント は、自分がどんなつもり(あるいは、そんなつもりはなかった)かよりも、相手がどう受け取っているかというところに基軸を置いた概念です。

ですから、相手を理解する、相手にとって不快な言動を慎むという、相手中心の言動が、その解決への出発点になるのですが、ここのところが案外と難しいことのようです。  

参考:ハラスメント種類
http://matome.naver.jp/odai/2129542993746515201
 
<執筆・監修>
・山本恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長

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