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慢性膿胸 の治療
膿胸になると、発熱、胸痛、咳、呼吸困難感などの症状が表れます。胸膜の炎症が長引くとフィブリンと呼ばれるかさぶたのような物質が皮膜となって胸膜全体を覆うようになります。
症状が慢性化してその皮膜が分厚くなると肺の膨張を阻害するため、呼吸障害を起こすようになります。重症化すると血圧低下や敗血症を伴い、命に関わるため、慢性化する前の段階で治療することが重要です。
慢性化させないことが重要
膿胸の治療のポイントは、急性期に徹底的な処置を施し、慢性膿胸への移行を阻止することです。具体的には、病原体である細菌を死滅させる抗生物質の投与のほか、病巣部まで管(ドレーン)を挿して細菌巣や膿性分泌物を排出させるドレナージ治療などがとられます。
慢性化すると治癒は難しくなります。フィブリンによる被膜が形成されてしまった場合には、外科手術によって被膜を剥離する、あるいは肺を全摘出するなどの方法がとられます。
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