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冷えのタイプ :体力の低下が原因の場合
季節を問わず冷え症になりやすい人は、体力が低下している可能性があります。「気」が不足して元気が出ないことを「気虚(ききょ)」といい、全身が冷えやすくなります。そうした場合は、まずは体力の源である胃腸の働きの改善から始めます。胃腸の働きを改善して体を温める漢方薬としては「人参湯(にんじんとう)」が挙げられます。
さらに、元気がなくて血行も悪いという、「気」「血」の両方に問題があり、体力低下が著しいといった場合は、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」、「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」を用います。補中益気湯は普段は元気なのに一時的に衰弱してしまっている人に適しています。また、十全大補湯は、貧血や全身の倦怠感を伴う人に適しています。
このように、漢方ではタイプによって処方する漢方薬も変わってきます。漢方に杓子定規の処方はなく、治療方針は患者一人ひとりとの対話を通じて決められます。エキス剤(顆粒)の漢方薬は薬局で気軽に購入することができますが、漢方に詳しい薬剤師に相談するか、漢方の専門医療機関を受診すれば効果を一層確かなものにできるでしょう。
<参考>
「冷え症」「肩こり」について、薬剤師に訊いてみた 。40代からの女性の「不調」に応える和漢方薬
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000012141.html
監修:坂本 忍(医学博士)
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