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芸能人の私生活は公共性がある?
さて、芸能人は世間の注目を得て活動しています。
それでは、芸能人に関する事項は公共性があり、「公共の利害に関する事項」といえるでしょうか。
裁判所が著名人(芸能人より広い概念)のプライバシーを判断するにあたっては、その人の社会的地位の大きさや活動の公的性質にも着目するといえるでしょう。
特に公的な活動もしていない芸能人について、公表された事実が純粋な私生活に関する事項である場合、それは「公共の利害に関する」事項とはいえません。
そのような事項というのは、世間の多くの人が関心を寄せている、すなわち好奇の対象になっているに過ぎないからです。
芸能人はプライバシー権を放棄した?
芸能人は、自身の情報が公表されることについて承諾をしているのだから、プライバシー権を放棄しているのだといった考え方が存在します。
しかし、芸能人が、芸能活動以外の私生活については「芸能人だから公表されて構わない」と考えているかといえば、必ずしもそうとは限らないでしょう。
裁判所による解決も、それぞれ問題となった事項について、実際の承諾があったと評価できるかを個別に判断していくことになるでしょう。
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