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「芽胞」を作る能力を持った食中毒を起こす細菌は?

 

食中毒を起こす細菌にはさまざまな種類があります。このうち、芽胞を形成する能力を持っているものは、主に下記の3種類です。

 

セレウス菌

「下痢型」と「嘔吐型」があり、芽胞を作るのは約7割を占める「嘔吐型」。食中毒の症状は比較的軽く、嘔吐や腹痛を起こしたのち1〜2日程度で回復します。農作物に存在するため、米や小麦を原料とするご飯、チャーハン、ピラフ、オムライス、スパゲティなどからセレウス菌中毒が起こることが多いといわれています。

 

ウェルシュ菌

腹痛、下痢を起こします。熱や嘔吐は見られません。中毒症状は比較的軽く、多くは発症後1〜2日で回復します。給食などで大釜で作るカレー、シチュー、スープ、麺つゆなどのように、大量に加熱調理され時間が経ったものから起こることが多いため、俗に「給食菌」とも呼ばれます。

 

ボツリヌス菌

極めて毒性が強く、中毒を起こすと命に関わるため病院への搬送が必要です。吐き気や視力障害、言語障害、嚥下困難(飲み込みづらい)などの神経症状を起こします。無酸素状態の食品が原因となりやすく、ビン、缶詰、レトルト食品、自家製の保存食品などから起こることが多いとされています。

 
 

細菌による食中毒の予防法 1:菌をつけない

 

加熱しても死滅させることが困難な細菌による食中毒はどのように予防すればいいでしょうか? これらの食中毒予防も、基本的には3大原則「菌をつけない、増やさない、やっつける」がポイントです。

これらの細菌は土壌中に芽胞の状態で存在することもあるため、食材への汚染を完全に防止することは困難です。「菌をつけない」ためには、食材はできる限り外側を水洗いして土の汚れをよく落としましょう。

 
 

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