運動の効果を最大に引き出す「食事のポイント」

Mocosuku(もこすく)
  • 運動の効果を最大に引き出す「食事のポイント」

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

運動の効果を最大に引き出す「食事のポイント」

公開日時

食事の時間や内容はどうすればいい?

 

仕事が終わった後、夕方からジムで運動を開始する先のAさんの場合の食事例についてご紹介しましょう。

 

例)
・7:00 起床
・7:30
 
<朝食> トースト、目玉焼き、サラダ、チーズ、カフェオレ、果物
 
・9:00 出勤
・12:00
 
<昼食> 冷やし中華

 
・17:00 退社
 
<エネルギー(糖質)補給>おにぎり、パン、バナナ、100%野菜・果汁ジュース等
 
・18:00 トレーニング開始
トレーニング中
 
<水分補給 + エネルギー(糖質)補給>水、スポーツドリンク、エネルギーゼリー等

 
20:00 トレーニング終
夕食まで1時間以上空く時やトレーニング終了時刻が遅く夕食時刻が遅くなる時
 
<エネルギー(糖質)+ たんぱく質 補給>おにぎり、パン、バナナ、100%野菜・果汁ジュース、チーズ、ヨーグルトドリンク、プロテインパウダー等を組み合わせて(※1参照)
 
22:00
 
<夕食>遅い夕食の時は主菜、副菜は油控えめで。捕食で食べた分を差し引いて(※2参照)
24:00 就寝

 

※1
筋肉肥大、グリコーゲン合成に必要なたんぱく質と炭水化物は筋肉トレーニング後1時間以内に摂取することが望ましいとされています。

 
<糖質+たんぱく質の捕食 メニュー例>
以下で約50gの糖質と約10g前後のたんぱく質がとれます。
 
・シリアル60gと牛乳250ml
・肉まん1個とバナナ1本、牛乳250ml
・いなり寿司小2個(ご飯100g)と牛乳250ml
・鮭のおにぎり1個(ご飯100g)と豆乳250ml
 
嗜好や胃腸の状態などは、人それぞれ異なるので、食べやすいものを探して用意することをおすすめします。

 

※2
夜間の遅い時間帯に夕食がずれる場合は、エネルギー量が多く消化吸収に時間のかかる高脂肪食は避けましょう。とはいえ脂質も重要な三大栄養素ですので、朝のサラダのドレッシングやチーズ、日中にナッツ類を食べるなど工夫をして摂っていきましょう。
 
 

毎食しっかりたんぱく質を摂る

 

身体のたんぱく質合成のために必須な「アミノ酸」のバランスを整えるためにも、たんぱく質は、肉、魚、卵、乳、大豆と、バランスよくローテーションして摂っていきましょう。

 

食べ物の質量などはあまり神経質になりすぎると、嫌になってしまいます。
 
継続できなくなるのが、何よりももったいないですね。以下のようにアバウトにたんぱく質量を考えることもできます。

 
 

□肉・魚=男性の手のひら1枚分(約100g)で約20g
□卵1個+ソーセージ1本=約7g
□ヨーグルト100g=約4g
□牛乳200ml=約7g
□チーズ1ピース=4~5g
□納豆1パック=約8g
□木綿豆腐100g(1/3丁)=約7g
□プロテインパウダー1食分約20g=15~18g

 

注)ここで紹介した食品栄養素は、製品により異なることがあります。
注)ここで紹介した内容は、運動栄養学の一例であり、個別具体的な疾患には対応しておりませんので、ご自身の体調に応じて専門家や医療機関への相談をおすすめします。

 
 

<執筆者プロフィール>
田口 絢子(たぐち・あやこ)
茨城県生まれ。管理栄養士、糖尿病療養指導士、ソーシャルスキル協会認定健康栄養カウンセラー。都内4か所の病院で給食・栄養管理経験を経て独立。栄養相談、献立作成、食と健康に関する記事の執筆、栄養学翻訳など活動
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【運動】新着記事

デスクワーカーは要注意! アクティブ・カウチポテトの深刻な健康リスク

デスクワーカーは要注意! アクティブ・カウチポテトの深刻な健康リスク

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 運動不足はカラダによくない…これは誰しも十分わかっていること。 昨今、長時間のデスクワーク、つまり「座りすぎ」がもたらす運動不足について、...

2019/04/16 18:30掲載

腹筋が衰えやすい女性に! おすすめトレーニング「ドローイン」

腹筋が衰えやすい女性に! おすすめトレーニング「ドローイン」

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 最近スカートがキツくなってきたかも…と、ぽっこりお腹が気になりはじめていませんか? 運動して引き締めたいけれど、仕事をしている...

2019/02/12 18:30掲載

激しい運動をする女性は「スポーツ貧血」に気をつけて!

激しい運動をする女性は「スポーツ貧血」に気をつけて!

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 「いつまでも若々しくキレイでいたい」 これは女性が永遠に追い求めるテーマかもしれません。 健康と若さの維持のため、欠かせな...

2018/09/28 18:30掲載

ウォーキングフォーム気にしてる? 「みぞおち歩き」がオススメ

ウォーキングフォーム気にしてる? 「みぞおち歩き」がオススメ

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 生活習慣病や認知症の予防をはじめ、ストレス解消のニーズも高まって、昨今は適度な運動の習慣づけが奨励されています。 特にウォーキング人口...

2018/07/20 18:30掲載

増え続ける「子どものメタボ」  メタボな大人へを防ぐために。

増え続ける「子どものメタボ」 メタボな大人へを防ぐために。

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 1948年から増加傾向にあった子どもの「体重平均値」はこの数年、横ばい状態になっています。 また、肥満傾向児の出現率も2003年からは...

2018/06/19 18:30掲載

今から予防できる! 高齢者の体力低下「フレイル」とは

今から予防できる! 高齢者の体力低下「フレイル」とは

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 人類未踏の超高齢社会を迎え、できるだけ介護や医療などの世話にならず「健康で快適な生活」を保つことは重要な課題です。 その指標として注目...

2018/05/20 18:30掲載