結婚生活は「バツあり同士」のほうが上手くいく?

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結婚生活は「バツあり同士」のほうが上手くいく?

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【条件4】「正の転移」が可能な人

 

離婚経験が意味を持つのは、ポジティブな学びに変えられるかどうかにかかっています。
 
例えば、英語を学んでいたことが、中国語を学ぶのに役立ったというような場合、以前の経験が次の経験に活かされています。
 
このことを心理学では「正の転移学習」といいます。

 

反対に前の経験が次の学習を邪魔することを「負の転移」と呼びます。
 
再婚が成功するためには、過去の経験が正の転移をし、失敗が活かされることが条件になるでしょう。

 
 

【条件5】自分を知った人

 

失敗経験は、心理的に「痛い」経験です。
 
できることなら二度と見たくない、再び経験したくない、と思ってしまっても不思議ではありません。その失敗が大きいほど、その傾向は増すかもしれません。
 

失敗は「キズ」を受ける経験であり、それが大きければ「トラウマ」となってしまう場合さえあります。

 

離婚経験が単なるキズでしかなく、「独りは寂しい」という理由でなんとなく再婚する人は、同じ失敗を繰り返すリスクが高いといえます。
 
これに対して、結婚と離婚を経験し、何度も傷つき、欠点を含めて「自分を知った」人は、失敗から学んだ改善法によって新しい関係を作っていくことができるでしょう。

 

このように一度結婚生活を経験している人は、再婚によって素敵な家庭を築くことのできる可能性を持っています。
 
「再婚同士は上手くいきやすい」といわれますが、離婚経験のあるすべての人に当てはなるわけではありません。
 
当然のことですが、上手くいくかどうかは相手の人柄に左右されます。それを判断するために、ここで紹介した条件を参考にしていただければと思います。

 
 
<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
 

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