「生理の出血量が多い」という悩みのウラに隠れたトラブル

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「生理の出血量が多い」という悩みのウラに隠れたトラブル

公開日時

 

過多月経は治療ができる!?

 
まず、出血が多いことで貧血になっている場合には貧血の治療をします。また、過多月経と月経困難症は同時におこることが多いため、月経困難症の治療と同じことをすることがあります。
 
低用量ピルなどを用いて、子宮内膜のを厚くさせず、経血の量を減らすことができます。また、子宮内に小さな装着物である「IUS」を入れることもあります。
 
これは、子宮内で微量のホルモンを5年間にわたって放出するもので子宮に直接働いて子宮の内膜を薄くして経血量を減らすことができます。
 
そのほか、過多月経の原因になっている病気がある場合には、その治療をします。
 
たとえば、子宮筋腫については、女性ホルモンの影響を受けて大きくなるため、女性ホルモンの働きを抑える薬を使って対症療法をしたり、手術で筋腫や子宮自体をとることで根治を目指したりします。
 
筋腫の大きさ、貧血の状態、年齢、この後の妊娠・出産の予定などを踏まえて、治療内容を医師と相談することとなります。
 
 

生理のトラブルを解決する婦人科ってどんなところ?

 
婦人科を受診することに対して、抵抗感を持つ人は多いようです。
 
「受診してどんなことをされるのか、わからない」という不安な気持ちがあることも抵抗感につながっているかもしれません。安心して受診するためにも、婦人科ではどんなことをするのかを知っておきましょう。
 
婦人科を受診すると、まず、生理周期や困っている症状のほか、結婚の有無、妊娠・出産経験、性行為の有無などについての問診があります。その結果、必要に応じて超音波検査(膣からの検査、お腹の上からの検査)、内診(膣からの触診)をします。
 

このような婦人科特有の検査を受けたことがなく、不安があるようでしたら、受診した時に初めてであることを伝えると良いでしょう。
 
その上で、問診の後にどんな検査をするのかの説明をしてもらうとより安心できますね。

 
 

<執筆者プロフィール>
座波 朝香(ざは・あさか)
助産師・保健師・看護師。大手病院産婦人科勤務を経て、株式会社とらうべ社員。育児相談や妊婦・産婦指導に精通

 

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