昼は暖か、夜は寒い春。 春に気をつけたい病気

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昼は暖か、夜は寒い春。 春に気をつけたい病気

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春に起こりやすい病気

 

花粉症

何よりこの時期の病気の話題は「花粉症」でしょう。外敵である病原体から身を守る役割を果たす免疫が、自分に攻撃をするのが「アレルギー反応」で、花粉症は「季節性の即時アレルギー反応」です。
 
 

さまざまな感染症

日本国際医療研究センター病院の國松医師によると、晩冬から春にかけては、風疹(3日はしか)、麻疹(はしか)、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)などの感染症が増える傾向とのこと。

 
「人が大きく動く春は、ウイルスの抗体を持たず抵抗力の弱い人が、新しい環境で感染症にかかるのでは」とは、國松医師の弁です。
 
また、急性気道感染症として、発作性のけいれん性のセキが止まらなくなる「百日咳」も、春から夏にかけて発症が多くなります。さらに、今年はノロウイルスによる食中毒も世間の話題となっています。
 
 

子どもで気をつけたい病気

保育園や幼稚園に入って感染する病気に注意が必要です。溶連菌感染症、はしか、風疹、水疱瘡などが挙げられます。
 
 

高齢者に多い症状

とくに、寒暖の差や冷えからくる症状が、高齢者に多く出ます。膀胱炎、痔、関節痛、腰痛、腹痛などです。
 
 

自律神経失調から起こる病気

自律神経失調症、うつ病(五月病)、適応障害、不眠やイライラといったストレスが昂じた心身の変化が起こりやすくなります。
 
 

ホルモンバランスの乱れ

アトピーの悪化、ニキビや吹き出物、不眠、薄毛・抜け毛、片頭痛、口唇ヘルペス、生理不順などなど。

 
 

春の病気:対策は?

 
ただでさえ季節の影響で乱れやすい自律神経やホルモン分泌については、生活習慣を整えることで、悪影響を受けにくくすることができます。
 
睡眠や休息、バランスがとれた規則的な食事、適度な運動による心地よい疲労など、基礎的な保健を確保しておくことは、当たり前のことながら、とても大切です。
 
そのうえで、寒暖の差に関しては、着るものやエアコンで温度調整をこまめにすることをこころがけましょう。
 
紫外線による疲労については、とくにアウトドアでの生活が多い人は、帽子やサングラス、長袖などを効果的に使いましょう。
 
ストレスについては、季節性のものは一過性で、放っておいても時が経てば症状は消失していきます。新しい人間関係などで、あまり敏感になりすぎず気を使いすぎず、ミスをおそれない「ゆとり」があるとよいでしょう。
 
感染症については、自律神経やホルモン分泌をできるだけ安定させて免疫を低下させないようにしながら、疑いがあれば受診をして、早めに治療を受けることが大切でしょう。
 
この時期、企業などでは「定期健康診断」が行われるところも多いです。
 
そんな機会に、自分や家族の健康を、もういちど見直してみることをおすすめします。

 
 

<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお・かおるこ)
助産師・保健師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

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