生活が一変することもある「脳梗塞」 予防はできる?

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生活が一変することもある「脳梗塞」 予防はできる?

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脳梗塞の予防法(1) 生活習慣病の治療

 
脳梗塞は「高血圧症」「脂質異常症」「糖尿病」の病気を持った人に起こりやすい病気です。

 
これらは自覚症状が乏しい病気ですが、確実に血管に負担を与え、脳梗塞を突然発症するきっかけとなります。
 
これらの病気と診断され、食事や生活習慣を見直すだけでは改善しない場合は、医師の指導のもと内服治療が推奨されます。
 
また、不整脈が原因となり、心臓で作られた血栓が血流により流されて、脳の動脈が詰まってしまう「心原性脳梗塞」は、脳梗塞の中では最も重症で予後不良となる脳梗塞です。
 
よって、健康診断などで不整脈を指摘された場合には、必ず病院を受診しましょう。
 
 

脳梗塞の予防法(2) 生活習慣の見直し

 
脳梗塞の原因となる生活習慣病として、先に述べた高血圧症・脂質異常症・糖尿病などの病気があります。

 
中でも、高血圧症が原因で起こる脳梗塞が一番多いとされています。
 
血圧が高めの方は、以下をポイントに生活を見直しましょう。
 

・塩分を控えめにする
 
・適正体重を目指し、食事量は腹八分目にする
 
・適度な運動を取り入れる
 
・野菜や果物を積極的に食べる

 
 
毎日多量に飲酒する習慣や喫煙習慣も血圧を高くしてしまう原因です。週2日は休肝日をつくり、適正量を守ってお酒を楽しみましょう。
 
また、タバコの本数を減らす「節煙」では、血圧を下げることはできません。節煙ではなく、禁煙に挑戦しましょう。
 
高血圧症のみでなく、脂質異常症や糖尿病の人もこれらの習慣を取り入れることで、数値の改善が期待できます。
 
さらに、健康診断の結果で、「LDLコレステロール」の数値が高い状態にある人は、動脈硬化が進みやすく、脳梗塞にかかるリスクも高くなります。
 
そのような方は、脂身の多い肉類や揚げ物の摂り過ぎを控えましょう。
 
また、食物繊維には腸内での油の吸収を抑える働きがあります。そのため、食物繊維を多く含む野菜・海藻類・きのこ類などの食品を食べることも効果的です。

 
 
また、脳梗塞が多発する時期は夏です。夏の炎天下で運動をする際に起こることもしばしば。
 
暑い環境でたくさんの汗をかいた時は、血液中の水分が不足して脱水の状態になります。
 
すると、血液がドロドロとして濃くなり、血管が詰まりやすくなります。
 
ですから、汗を多くかく夏場には、水分をしっかりと摂ることを心がけていきましょう。

 
 

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