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表情筋のトレーニング法について
専門医からは、ネット上の表情筋トレーニング法は、さまざまな人がいろんなやり方を考案しているが、医学的に効果があると検証されたものは、ほとんどないという指摘もあります。
そんな中、比較的信頼できる方法として、次の3つが紹介されています。
上唇を鍛える
・両手の親指を唇の前に当て、唇を押し出しながら、親指を歯茎に向かって押し当てる
・これを6秒維持する
・1週目は1日5回、2周目は7回、3週目から10回と、回数を増やしていく
鏡を見ながら笑顔を作る筋肉トレーニング(スマイルトレーニング)
・朝晩3~5回、「い・え・あ・お・う」とゆっくり発音する
・両手の人差し指を両方の口角に当て、後ろ上方に引き上げ、15秒維持し、5秒休む
・これを30秒、45秒、60秒と、だんだん長くしていく、1日3~5回繰り返す
・慣れてきたら、人差し指を使わずに、表情筋だけで口角を左右対称に、できるだけ後ろ上方に上げた位置で止める
・これを15秒維持して5秒休む
・だんだんと時間を長くしていく
・1日2回、朝晩3分ほど行う
道具を用いた表情筋トレーニング
表情筋トレーニング用の器具を口にくわえて振動させる
(出典:二子玉川美容外科クリニック『専門医が教える 若返りのススメ』https://wakagaeri-susume.com/facial-excercise-3286)
エクササイズ時の注意事項
表情筋のトレーニングが効果的になるように、また、間違った仕方にならないように、次のような注意点も挙げられています。
・強く皮膚をこすると炎症性色素沈着ができたり、肝斑(シミの一種)が悪化する場合があります。皮膚を強くこすり過ぎないことが大切です。
・鏡を見ながら顔の筋肉の状態を観察して、エクササイズを行いましょう。筋肉の収縮が強すぎると、けいれんが起こったり、シワやたるみがかえって悪化します。
・上まぶたを強くマッサージしすぎると、じん帯が伸びて、まぶたが下垂する原因となることがあるので、注意をしましょう。
・継続が大切です。表情筋のトレーニングは、やめてしまうと徐々に元に戻ってしまいます。効果を維持するためにエクササイズを継続しましょう。
口角を上げることは、単に表情の問題にとどまらず、印象の良さや笑顔といった、社交性にもよい影響を与えたり、若々しい気持ちで生活するという効果も期待されています。
そんなことから、「口角を上げると幸せホルモンのセロトニンが分泌される」といったキャッチもネット上では散見されますが、これについての医学的な検証は、今後のことのようです。
【参考】
・坂井健雄 橋本尚詞『ぜんぶわかる人体解剖図』成美堂出版、2011.
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお・かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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