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接着剤の何の成分が問題?
PIO-NETでは、さらにインターネットで購入できるサロン用(業務用)の接着剤15銘柄について、成分や表示を調査したところ、15銘柄中14銘柄からエチルシアノアクリレートが、2銘柄からブチルシアノクリレートを検出。15銘柄中3銘柄で容器本体やパッケージ、または添付文書に成分表示がなかった、ということです。
こうしたまつげエクステに使われている接着剤の成分は、工業用にも使われている成分で、人によってはアレルギー性皮膚反応が出たり、目への刺激性があったりします。万が一目に入った場合は、10〜15分ほど充分に洗眼して、すぐに医療機関にかかりましょう。
国民生活センターでは、まつ毛エクステンションの施術に用いられる接着剤について、より安全性の高い商品を開発するよう要望を出しています。
また、接着剤の安全性や成分表示の基準に関しては、現在法規制はないそうですが、トラブルが起こった際には原因が究明できるよう、成分情報の開示を求めています。消費者もこうした商品は誠意がないと判断し、選ばないことが大切です。
ほかにもある? まつげのメイク によるトラブル
まつげパーマ
ビューラーで毎日まつげをアップさせていると、毛が痛んだり抜けたりするのが気になります。何より化粧に時間がかかります。そこで行われているのが「まつげパーマ」です。髪の毛に行うのと同様にパーマ液を使いますので、まぶたの皮膚がパーマ液にまけてしまったり、パーマ液が目に入って充血を起こしたり、角膜障害などのトラブルを起こす人がいます。このような場合も、10〜15分ほど洗顔を行い、すぐに医療機関に相談しましょう。
アイプチ
アイプチとは、接着剤で二重まぶたを作るものです。トラブルとしては、接着剤によって皮膚の炎症をおこしてしまうというものです。まぶたの皮膚は、顔のなかでももっとも薄くデリケート。軟膏などで症状は改善するそうですが、度々このような炎症を繰り返すとまぶたの皮膚が元に戻らなくなる場合もあるそうです。
マスカラ
マスカラは、まつげの化粧のなかでも多くの人が行っていることと思います。まつげをフサフサに見せたり、より長く見せるために、分厚くたっぷり塗る人がいますが、まつげの根元やまぶたの内側の近いところにマスカラがくっついてしまうトラブルがあります。マスカラは接着性がありますのでなかなか取れず、瞬きをするたびに角膜をこすって傷を作ってしまう、というものです。取れにくい場合はすぐに医療機関にかかりましょう。
ほかにも、まつげ美容液やラメ入り、カラーマスカラなど、多彩な商品がでまわっていますが、少しでも合わないと思ったら使用を中止しましょう。化粧を落としたあとにも症状が改善しない場合は、すぐに医療機関へかかることをが大切です。
<監修>
松本眼科院長・松本拓也医師
昭和36(1961)年生まれ
高知大学医学部卒業
奈良県立医科大学 医学博士
日本眼科学会専門医
日本緑内障学会、日本眼光学会、日本コンタクトレンズ学会
http://www.eonet.ne.jp/~matsumoto-eye/index.htm
<参考>
国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20150604_1.html
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