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注意が必要なペットの症状 :「運動でぐったり」
犬を散歩に連れていって、すぐに疲れる、息があがる、というときは心疾患が疑われます。血液には全身に新鮮な酸素を送り込む役割があります。心臓の機能が衰えると、上手く血液を送り出すことができず、これを補うためにますます心臓が酷使されてしまいます。
人間に多い心疾患といえば心筋梗塞ですが、犬の場合はまれです。犬に多いのは、心臓から出る血液の逆流を防ぐ僧房弁などにトラブルが生じる心臓弁膜症という病気。心臓弁膜症は聴診で調べることができます。治療が必要な場合は、血流を緩やかにしたり、心臓の負担を抑える薬が処方されます。「弁形成術」という心臓手術を行うこともあります。
注意が必要なペットの症状 :「よく水を飲む」
猫に多いのが腎臓の病気です。猫は基本的に水を多量に飲むことはありませんが、腎臓の機能が低下すると尿の量や頻度が増えて、水をたくさん欲しがるようになります。心配なら病院を受診しましょう。動物病院を受診し、腎臓機能の低下が確認されると、腎臓病用の食事に切り替えて治療を開始します。必要に応じて点滴を加えることもあります。
このように、「口臭がひどい」ときは歯周病、「運動でぐったり」するときは心疾患、「よく水を飲む」ときは腎臓病の可能性もあります。いずれも犬、猫の両方に見られますが、歯周病と心疾患は犬に多く、腎臓病は猫に多い傾向があります。当てはまる症状に気づいたら、動物病院の受診を検討するとよいでしょう。
監修:石川正太郎(いしかわ・しょうたろう)
ペットの予防クリニック代表、獣医師
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