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喫煙は、脳の発達への影響や肺がんなどさまざまな病気へのリスクがあり、特に成長期にある未成年の喫煙を防止することは、健康上、非常に重要な課題です。未成年者の喫煙を防止する為には、どうしたらよいのでしょうか? ここでは、レジでの「 年齢確認 」について考えてみましょう。
今月15日には、当時15歳の少年にタバコ2箱を売ったとして「未成年者喫煙禁止法違反」に問われていた、香川県内にあるコンビニエンスストアの元店員が、高松高裁の控訴審判決において逆転無罪となりました。
この裁判は、2013年の4月に、コンビニに勤務中の40代の店員が、タッチパネルで「私は20歳以上です」のボタンを押した少年にタバコを販売したことによるもの。この少年はタバコを買った6日後に、喫煙しているところを警官に発見され、少年の証言から店が特定されたことから、販売した店員とコンビニが起訴されていました。控訴審の判決では、元店員が「少年を見た」と確認できるのは極めて短時間であり、少年の1m67cmという身長や服装などから「未成年者と認識して販売したと認めるには合理的疑いがある」という指摘もあったとされています。
レジでの「 年齢確認 」で未成年の喫煙を防止できるのか?
今回の裁判で重要なポイントとなったタッチパネル式の年齢確認システムですが、控訴審での指摘にもあるように、「見た目による年齢の印象」は服装や髪型、体型などによって左右されるため、現在のシステムでの未成年の喫煙・飲酒防止への実効性については疑問の声もあがっています。
しかし、買い物の度に、画面にタッチされることを要求されると、人によっては、「どうみても20歳以上でしょ!」「毎日買っているのに!」などと不愉快になることもあり、コンビニ各社が加盟する日本フランチャイズチェーン協会では、年齢確認時にトラブルが多発していることも把握しているそうです。
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