(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
胃に関する検査として、 胃内視鏡検査とバリウム検査を思い浮かぶと思いますが、 胃内視鏡検査とバリウム検査の違い はどのようなところにあるのでしょうか?
2015年9月19日に胃がんのために亡くなったフリーアナウンサーの黒木奈々さんの胃がんが見つかったのは2014年7月末、治療を受けていた胃潰瘍の経過を見るために行った胃カメラ検査(以下、胃内視鏡検査)によってでした。胃内視鏡検査に胃がんを発見する能力があったことは間違いありません。悔やまれるのはそのタイミングです。もし、もっと早くに別のきっかけで胃内視鏡検査を行うことができていたら…と思わずにはいられません。
胃内視鏡検査は、実際に胃の痛みや違和感といった症状が出てからだけでなく、検診で受けることができます。胃がんを発見するための検査には、胃内視鏡検査のほかにバリウム検査(胃X線検査)があります。この2つにはどのような違いがあるのでしょうか?
胃内視鏡検査とバリウム検査の違い :バリウム検査はスクリーニング向き
検診は痛みや違和感などの症状がない人の病気を見つけるために行われます。検診の目的はスクリーニングです。スクリーニングには「ふるい分け」の意味があります。まず、病気が疑われる人をスクリーニングによってある程度しぼり込み、その後に精密検査に進むのが一般的な流れです。
バリウム検査は胃の粘膜にバリウムを付着させ、レントゲンで観察するというものです。胃の動きや、胃の中を食べ物が通る様子を確認するのに適しています。ただし、凹凸の少ない病変や出血、粘膜の微細な変化を観察するのは苦手です。
検診の際に「精密検査を受けてください」という判定が出たことありませんか? これは、スクリーニングによって「病気の疑いがある」と判定されたことを意味します。胃がんの場合は、バリウム検査によって疑いがあるかどうかを調べることができます。しかし、実際に胃がんかどうかの判断はこの時点では行うことはできません。
スポンサーリンク