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胃内視鏡検査とバリウム検査の違い :胃がん発見の精度を求めるなら胃内視鏡検査
胃内視鏡検査は、小型のカメラを装着した細い管を口または鼻から挿入し、食道、胃、十二指腸を直接観察することができます。また、精密な画像を通じて病変の疑いがある組織が見つかった場合、その組織を採取して病理検査に進めることができます。病理検査で良性か悪性かを判断し、確定診断が行われます。
なお、厚生労働省は7月30日の「がん検診のあり方に関する検討会」において、胃がん検診で新たに内視鏡検査の追加する意向を示しました。これにより、早ければ来年度から、市区町村が行う胃がん検診で、従来のバリウム検査に加え、胃内視鏡検査が選択できるようになります。
バリウム検査は比較的簡便なため、多くの人を検査する上で有効な検査ではあります。しかし、個々の検査の精度となると、胃内視鏡検査の方が優れています。また、バリウム検査を受けて陽性となった場合には、結局、確定診断のために胃内視鏡検査を受けることになります。以前は、カメラを飲み込む際の嘔吐反射などで苦痛を伴うことがありましたが、現在では医療機器の進歩で検査に伴う苦痛や不快感は軽減しています。胃がんの早期発見のために、胃内視鏡検査を検討することをお勧めします。
監修:坂本 忍(医学博士)
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