糖尿病の「食事療法」には石より固い「意思」が必要!? 専門家への定期相談で効果アップも

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糖尿病の「食事療法」には石より固い「意思」が必要!? 専門家への定期相談で効果アップも

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「食事療法」の解釈を間違えている!?

糖尿病の治療は、合併症を予防することが目的です。そのために、日常では食事・運動・薬物療法で血糖をコントロールすることが目標となりますが、この3つをうまく組み合せなければ、効果は期待できません。

 

特に、食事療法は血糖の上昇に直接関わるため重要です。食事療法というと、「特別な食事」というイメージがあるかもしれませんが、「食べたらいけない」 「これを食べれば糖尿病が治る」ということではないのです。その人の体格、活動量に合わせた適切なエネルギー量を、バランスよく規則正しい時間に摂る、という基本的な食生活をいかに実行するか、が重要なのです。

 

「糖尿病性腎症」などの合併症が進んだ場合は、具体的な品目も制限をする必要もありますが、基本的には、バランスのよい健康的な食生活へ戻す、ということ。糖尿病でない人にもふさわしい健康的な食事内容ですが、糖尿病の場合は、「それを実行しないことが命のリスクにもなる」ところが少し違います。これが特別に「食事療法」とされている所以です。

 

専門家への定期的な相談で効果もアップ

食事は、基本的には嗜好も選択もその人の自由です。意識していなければ、だれだってバランスのいい食生活を実行し続けることは、容易ではありません。

 

そこで、たいていは、糖尿病と診断された場合、管理栄養士による食事指導を受けて基本を学びます。しかし、どんなに基本を理解しても、気が付かないうちに食べる量が増えたり、食べる時間が不規則になることはあります。

 

また、いつでも自分のペースで食生活を送れるわけではないので、例外の日もあります。血糖値が高くなっても自覚症状がないため、食事療法がうまくいっているかどうか日常ではわかりません。それを確かめるために、定期的な通院で血糖コントロール状態を確認します。さらには、治療経過を診て、定期的な見直しのために栄養指導を行う病院もあります。

 

厚生労働省による調査結果では、糖尿病有病者の治療の継続率は55.7%。つまり、半数が継続的な受診をしておらず、その中でも定期的に栄養相談を実施している施設はまだまだ限られます。冒頭のEさんも、治療を継続していたものの、栄養指導は一度しか受けたことがありませんでした。

 

現在では、病院ではなく、行政や民間企業の取り組みとして、糖尿病の血糖コントールのための栄養相談をしている場所が増えています。支援を受けた結果、血糖値の改善が見られたというケースは数多くあります。

 

糖尿病治療は、まず生活習慣において血糖をコントロールすることであり、本人主体の治療と言われます。しかしこれは「自分に任されている」と気負うことではなく、専門家を上手く活用しながら、正しく自分の状態を知って実施していく、ということなのです。

 
 

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