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2016年1/29日本銀行は、「2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するためマイナス金利付き量的・質的金融緩和を導入することを決定した」と唐突ともいえる金融政策のお変更を公表(※1)しました。
このマイナス金利の導入により、生活者の預金金利のさらなる低下が予想されるとともに、住宅ローンなどの借入金利の低下も見込まれます。
これにより、住宅ローンの返済額の軽減効果によって「家を買うチャンス!」と考えることもできるでしょう。
2月8日現在、全期間固定金利の住宅ローン『フラット35(※2)』の適用金利は、融資期間20年超35年以下・融資率90%以下では適用金利の最低提示の金融機関(取扱金融機関で異なる)で1.48%と最低水準になっています。
さらに一定の耐震基準などを満たした住宅に適用される『フラット35s』では、借入当初の適用金利が最長10年間(金利プランA)にわたり、さらに0.3%引き下げられます。
これにより当該の金利引き下げ期間中は、さらに返済負担が軽減されることになります。
同様に変動金利型の住宅ローンでは、一部の金融機関は適用金利が0.6%を下回る水準まで低下しています。
住宅ローンの金利と返済額
借入金額3,000万円・返済期間35年・ボーナス返済なし
①借入金利1.48%の場合→毎月返済額91,562円・利息の総合計8,455,594円
②借入金利0.60%の場合→毎月返済額79,209円・利息の総合計3,267,389円
上記の試算は、①がフラット35を②は変動金利を視野にいれた試算です。
当然ながら金利の低下は、毎月の返済額の低下に直結します。
上記の試算を比較すると明らかに②が魅力的に見えますが、フラット35は全期間金利が固定されるため、将来金利の上昇があっても返済額は影響を受けません。
それに対して②は、将来金利が上昇してしまうと返済額が膨らみます。
返済期間が35年であるとすれば目先の数年は、金利上昇は考えにくいと思いますが、10年~30年先はまったく予測不能です。
その意味では、超低金利の住宅ローンだからこそ全期間固定金利の住宅ローンのほうが安心かもしれません。
そもそも、35年全期間固定金利1%半ばの水準自体が「異常に低い」と言えるでしょう。
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