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執筆:井澤佑治(コラムニスト)
2015年7月に、厚生労働省が各都道府県の最低賃金と生活保護の水準に関するデータがされましたが、
このデータによれば、「最低賃金で働く人の手取り収入」が「生活保護の受給額」を下回る、という逆転現象は解消されているとのことです。
なんだか当たり前のことのようですが、「働く人の暮らしを守る」ためといわれるこの「最低賃金」と「生活保護」との整合性について、改めて考えてみたいと思います。
2014年に「逆転現象」が解消
2008年7月に施行された「改正最低賃金法」には、最低賃金を定める際には「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができるよう、生活保護に係る施策との整合性に配慮する」と明記されています。
この法改正を受けて最低賃金は毎年引き上げられ、2008年に時給703円であった最低賃金の全国平均は2014年には時給780円となり、生活保護との「逆転現象」がようやく解消した形となりました。
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