頭痛 の種類と治し方、「偏頭痛」には特別な配慮が必要

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その頭痛、「ただの頭痛」ではないことも

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「緊張型頭痛」には、緊張を和らげる対策を

 
血行が悪くなり、首や頭の筋肉が緊張して起こる「緊張型頭痛」は、仕事や家事による肉体的な負担に加えて、パソコンやスマートフォンの普及で、長時間同じ姿勢を取り、目を酷使する状況が増えていることも大きな誘因になっています。
 
対策としては、まず、環境を整えることが大切。デスクワークの時は机と椅子の高さを調整し、首が前に出るような姿勢にならないように心がけましょう。同じ姿勢で作業を続けるときは、1〜2時間したら席を立ち、適度に休憩やストレッチを取り入れて、首や肩の凝りをほぐすことも効果があります。
 
夜の入浴は、シャワーで済ませるよりも湯船に浸かり、首や肩を温める方が筋肉の緊張がほぐれます。マッサージ、ツボ押し、ホットタオルなども有効ですね。そのような対策をとっても頭痛が改善しないときは、病院で医師に相談しましょう。
 
 

「偏頭痛」は特別な対処を

 
偏頭痛の原因は、ストレス、食事、睡眠、騒音や光の刺激、女性ホルモンの変動など、なんらかの誘発因子が関わって、痛みが生じていると言われていますが、すべて解明されたわけではありません。
 
市販薬で偏頭痛に適応するものはありませんので、頻発する場合には、脳神経科や頭痛外来などを受診して適切な治療を受けましょう。
 
その際、頭痛が起きたときの状況を記録し、自分なりの誘因を見つけておくことも有効です。たとえば「忙しい日々が続いて疲れが溜まっていた」「長期の休みに睡眠をたくさんとった」「人混みのなかへ出かけた」といったその日に感じたことや体の調子、また食事内容なども書いておくといいでしょう。また、「目の奥がかすむ」「歯が痛む」「肩がだるい」など、具体的に体の変化があれば克明に記録します。
 
偏頭痛は、脈打つような頭痛発作に加えて、吐き気やめまいを併発することがあり、とても『今そのとき』に適切な医療機関を受診することは難しいものです。発作が起きたときには、血管の拡張を抑えるために、こめかみを冷やしたり、光を遮断した静かな部屋で横になることが最優先。症状が回復したら、発作が起きたとき、どこがどのように痛かったか、ほかに症状があればそちらも詳しく記録しておき、頭痛外来などを受診しましょう。
 
治ってしまうと、また次に頭痛発作が起きるまで放っておいてしまう人もいますが、頻繁に起こって日常生活に支障をきたす場合などは、予防治療が可能です。長年偏頭痛に煩わされている、1人で悩んでいる、ということ自体が頭痛の原因であるストレスとなりかねません。
 
 

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