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自分の中に形成されてきた「毒」の存在に気づく
考えてみれば子供が泣くのは当たり前で、思い詰めるようなことではありません。
なぜ自分はそういう風に考えられなかったのだろうか?
サチコさんはカウンセリングを受け、色々と考えていく中で「自分は周囲の人が笑っていないと耐えられないのだ」ということに気づきました。
子供が泣いているのに何もできない自分にもいら立ち、「どうしようもなく拒絶されたように感じてしまった」とサチコさんは言います。
どうしてだろう。思えば、子供の頃から「嫌なことがあっても大丈夫」という考え方はしてこなかった。だから、子供が泣くこと(=嫌なこと)に対処できない自分を責め、苦さでいっぱいになってしまうのだと。
規範に従えない自分が悪いという思い込み
サチコさんは自分の両親を優しいと思ってきたし、嫌なこともないと思ってきました。
しかし、よく思い出してみると、(1)「他人に優しくない人はダメ」、(2)「問題解決がうまくいかなくても相手に優しくすることですべて解決する」という教えが最重要の規範でした。
「その考え方自体は異常ではないかもしれません。でも、その教えを守るために、私は過剰にがんばってきた気がします。何か問題があった時は、私が優しくすることで解決すると思い込んできたんです」とサチコさんは言います。
「実は小学生の時、それほど深刻ではありませんが、いじめにあった時期があったんです。何かの話の流れで母がそのことに気づいた時に、『サチコちゃんがその子に優しくしてあげればいいのかな』って言われたんです」。
その言葉に私はびっくりしました。「悪いのは私だったんだ」って。
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