(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
教えに従うために押さえつけた自分の気持ち
何か問題があれば非は自分にあると思い、相手に優しくする。
これは一見、美しい行為に思えます。しかし、現実にはこの教えがいつも通用するわけではありません。
でもサチコさんの親は、「その行動規範が通用しなかった場合」という選択肢は与えてくれませんでした。子供時代のサチコさんは、その「不都合」に整合性をつけるために、こんな風に考えることにしました。
問題が解決しないときは、自分に解決能力がない、あるいは優しさが足りないのだと。
また、サチコさんの親は彼女に「優しくなりなさい」と言い続ける一方で、サチコさんが10代の時、色々と悩んでいた際には一緒に悩んでくれませんでした。
サチコさんは「私は、その当時も私が悪いんだって思っていました」と言います。
「自分も優しくされたい」という思いを、サチコさんはずっと押さえつけてきたのです。
親の「毒」から解放される
身の回りには自分の思い通りにならないことはたくさんあり、またそれが普通のことです。
しかし、サチコさんはそのようには考えず、そのことを受け入れることもできませんでした。「こんな私でいいはずがない」と自分を責め続けた結果、子供が泣き止まないという出来事が引き金となって、メンタルに支障をきたしてしまったのです。
カウンセリングを受け、うまくいかない時に夫や周りの人からの支援をうれしく感じられるようになってきたサチコさん。
「思い通りにならないことがあっても、自分ばかりが悪いと思い込む必要はない、そのことを恥じなくていいと思えるようになりました。そうしたら子供が泣き止まないことも平気になってきたんです」と語ります。
スポンサーリンク