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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
監修:岡本 良平(医学博士、東京医科歯科大学名誉教授)
かつては不治の病だった「がん」も、医療の大幅な進歩によって現在では治癒可能な病気になりつつあります。
ただし、いったん治った場合でも「再発」することはあります。
また、最初のがんとは別なところで再発する「転移」もしばしば起こります。
こうした「がんの再発や転移」はどのように起こるのでしょうか?基本的なことをまとめてみました。
治療方針を立てるのに重要な原発巣
がんを発症した場合、最初に生じた部位のがんを「原発巣(げんぱつそう)」と呼びます。
例えば最初に胃にがんができて、それが肺に転移した場合、原発巣は胃がんです。
この場合は、肺にがんができていますが「肺がん」ではなく、「肺に転移した胃がん」として扱います。
原発巣が胃がんである場合、転移した先のがん(転移巣)は、胃がんの細胞からできているため、胃がんの治療法を用いて肺の治療も進める必要があります。
このように、原発巣が何かを知ることは治療方針を決めるうえで重要です。
がんを発見した場合は、どこが原発巣であるのか、そのがんが転移巣なのか、再発した部位はどこなのかなどが、治療方針を大きく左右します。
そのため、最初に方針を決めるにあたって、医師は病理検査、CT検査、腫瘍マーカーなどの情報を基に原発巣なのか転移巣なのかを判断します。
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