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タバコは全身の病気のリスクになるの?
喫煙は、肺がんのリスクを高めることが知られています。
タバコの煙には4000種類以上の化学物質が含まれていることが判明しており、そのうち有害と分かっているものだけでも200種類以上あります。
さらに、その中の40~60種類には発ガン物質が含まれているため、肺がん以外のがんのリスクも高めています。
また、タバコを吸うと一酸化炭素が体内に取り込まれます。
一酸化炭素は赤血球にあるヘモグロビンと非常に結合しやすく、その力は酸素の240倍です。
ヘモグロビンには体内に酸素を運ぶ役目がありますが、一酸化炭素が結合すると、体内で酸素が欠乏してしまいます。
その結果、動脈硬化が進み、脳卒中や急性心筋梗塞、大動脈解離などを発症するリスクが高まります。
ほかにも、喫煙者は慢性閉塞性肺疾患(以下、COPD;慢性気管支炎や肺気腫の総称)にもかかりやすく、さらに高血圧、糖尿病などの生活習慣病、胃潰瘍、うつ病、歯周病のリスクも上がることが分かっています。
そして、タバコが妊娠・出産への悪影響や乳幼児突然死症候群の発症リスクにも関連することを忘れてはなりません。
タバコが主原因といわれるCOPDとは?
COPDは、タバコなどに含まれる有害化学物質を吸い込むことにより、気管支や肺胞などに慢性的な炎症が生じて肺機能が徐々に蝕まれ、呼吸が困難になっていく病気です。
別名「肺の生活習慣病」とも呼ばれ、主原因(原因の9割)がタバコの煙といわれています。
COPDは進行を遅らせることはできますが、完治させることはできません。
厚生労働省発表の「人口動態統計の概況」によると、平成27年の COPDによる死亡数は、15,756人で、死因別死亡数では10番目に多いという結果になっています。
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