石鹸・ボディソープ・シャンプー、それぞれ違いと特徴について

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石鹸・ボディソープ・シャンプー、それぞれ違いと特徴について

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界面活性剤(かいめんかっせいざい)という成分について

 
石鹸やボディソープ、シャンプーなどの洗浄剤には、界面活性剤という成分が含まれています。
 
界面活性剤とは、物質の境(界面)に働きかけ、界面の性質を変える物質の総称で、油になじみやすい構造と、水になじみやすい構造の両方を持っています。
 
つまり、水と油という、相反する性質のものを取り持つ特性により、油に溶けやすい汚れも水に溶けやすい汚れも落とすことができるのです。
 
界面活性剤にはいくつかの種類がありますが、一般的に合成界面活性剤よりも、天然由来の界面活性剤の方が皮膚には優しいといわれています。
 
石鹸やボディソープ、シャンプーは、それぞれの目的や商品の特徴に合わせて、さまざまな界面活性剤が組み合わされて作られています。
 
 

石鹸・ボディソープ・シャンプーの特徴と違い

 
洗浄剤は使用頻度が高く、皮膚に直接使用するものですから、以下の特徴や違いをおさえておきましょう。
 

石鹸

 
石鹸とは、専門的には「長鎖脂肪酸塩からなる固形の身体洗浄剤」のことをいい、主成分は牛脂やヤシ油、硬化油などの油脂に、塩類を働かせて作った脂肪酸塩です。
 
石鹸には、水に溶けるとpH(水素イオン濃度)10.3~10.5以上のアルカリ性になる、硬水を使用すると泡立ちが悪くなる、といった特徴があります。
 
石鹸は、天然の界面活性剤を使用していることから、ボディソープより石鹸をすすめる医師もいます(※)。
 
また、石鹸というと固形状を思い浮かべやすいですが、液状もあり、これらの商品の成分表示には「石けん類」と記載されています。
 
※出典:日本経済新聞「医師の間で広まる「洗いすぎない」スキンケア術」(https://www.nikkei.com/news/print-article/?ng=DGXNASFK2100I_R20C14A1000000)
 

ボディソープ

 
一般的に身体用の液体洗浄料を指し、これらの商品には「全身洗浄料」と記載されています。
 
多くのボディソープの主成分は界面活性剤で、合成界面活性剤も使われています。
 
合成界面活性剤は、天然の界面活性剤よりも洗浄力が強く、洗いすぎると必要な皮脂まで取りすぎてしまい皮膚の負担になる可能性があります。
 
なお、なかには弱酸性~中性のボディソープもあります。
 

シャンプー

 
頭皮や頭髪用の洗浄剤のことをいいます。
 
主成分は界面活性剤で、適度な洗浄力とある程度持続する泡立ちがあります。
 
使用される界面活性剤は商品によってさまざまで、最近では低刺激のアミノ酸系界面活性剤を使用したシャンプーも注目されています。
 
ちなみに、シャンプー後に使用するリンスの目的は、洗浄よりも毛髪になめらかさを与えることであり、使用される界面活性剤の種類も異なります。
 
このように、洗浄剤にはそれぞれ成分や特徴に違いがあります。
 
もしあなたが、「なんだか洗浄料が合わないな」と感じていたら…
 
無理して使い続けないで、より刺激の少ない石鹸やアミノ酸系シャンプーを試してみるなど、自分に合う洗浄剤を探してみてはいかがでしょうか。
 
 
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

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