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インフルエンザ予防にうがいは効くのか?
インフルエンザの予防は、ワクチン接種以外に次の方法が推奨されています。
流行している時期には不要な外出を避け、極力人ごみには出ない
外出時にはマスクを着用し、咳エチケットを守る
外出後はうがいと手洗いをする
うがいは、これまでもインフルエンザの予防対策として推奨されてきました。
しかし、実は、平成28年に首相官邸が発表した『(季節性)インフルエンザ対策』においては、下記のように記述されています。
「うがいは、一般的な風邪などを予防する効果があるといわれていますが、インフルエンザを予防する効果については科学的に証明されていません。」(※)
【※出典】首相官邸『(季節性)インフルエンザ対策』(https://www.kantei.go.jp/jp/headline/kansensho/influenza.html)
そうなのです、ことインフルエンザにおいては、うがいの予防効果は科学的証明がない、というのです。
もっとも、まったく効果がないとうたっているわけではありません。
また、感染症に対する基本的な対策は、身の回りを清潔に保つこと、免疫力を低下させないことです。
手洗いとうがいが日常的な習慣として定着していれば、感染予防行動につながるという見方もできますから、十分効果的であると考えられます。
このように、うがいのインフルエンザへの効果は科学的に明言できないものの、風邪の予防に対する効果は期待できます。
そして、うがいだけではなく、手洗いやマスクの着用、規則正しい生活により、免疫力を高めるという点も重要です。
これからの季節、まずは日々の感染症予防対策を継続して体調を整え、元気に冬を過ごしたいものですね。
【参考】
川崎医科大学現代医学教育博物館『正しいうがいの仕方』(https://www.kawasaki-m.ac.jp/mm/html/4-5-2.html)
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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