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翼状片(よくじょうへん)とは
瞼裂斑のなかには、翼状片という病気に進行するケースもあります。
翼状片とは、血管をともなう結膜(白目の部分)の組織が、角膜(黒目の部分)にむかって三角形状に伸びてくる病気です。
翼状片が伸びて黒目にかかってしまうと、当然ながら視力は低下します。
仮に黒目にかからなくても、強い乱視になり眼鏡があわなくなります。
悪性の病気ではないものの、再発率は高いです。
<原因>
翼状片の原因はまだわかっていません。
日中紫外線を浴びる機会が多い人、漁師や農家、建設業などに従事する人に多いという報告があります。
また、地域別にみると南側に多い傾向のようです。
<対策や治療>
UVカットサングラスを常時着用して紫外線を防ぎます。
充血時には点眼薬を用います。
翼状片が黒目の外側の茶色い部分に侵入してきたら、手術で切除をします。
黒目の中心部まで伸びると、手術をしても視力の回復はあまり望めないといわれています。
臨床の場では、瞼裂斑と翼状片とを区別していないようです。
今回ご説明したふたつの病気の症状に心当たりのある方は、眼科医の判断を仰ぎましょう。
進行や症状の現れ方には個人差があります。
大切な目のことですから、気になる方は個人で判断せず専門医に相談してみてください。
<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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