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化学物質過敏症
香料アレルギーは、香料に含まれている化学成分がアレルゲンとなるアレルギー反応です。
このように、化学物質がアレルゲンとなって引き起こされるアレルギー反応を「化学物質過敏症:Chemical Sensitivity 」といいます。
1950年代にアメリカ人医師によって提唱され、2009年から厚生労働省の病名リストに登録されています。
化学物質過敏症支援センター(※)によると、「何かの化学物質に大量に曝露(=さらされること)されたり、または、微量だけれども繰り返し曝露された後に、発症する」とのことです。
※化学物質過敏症支援センター『化学物質化敏症について』(http://www.cssc.jp/cs.html)
原因となるアレルゲンには次のようなものがあります。
・香水やシャンプー、柔軟剤、化粧品などの合成香料
・タバコの副流煙の化学物質
・塗料などに含まれる揮発性がある有機化合物
・排気ガス ・殺虫剤や除草剤 ・シンナー ・大気汚染
また、化学物質過敏症には次のような症状が発症します。
<吸い込みによるもの>
・咳 ・のどや鼻の症状 ・息苦しさなど気管支の症状
・動悸 ・めまい ・吐き気
・手足の冷えやしびれ ・目がちかちかする
・頭痛 ・睡眠障害 ・うつ
<接触によるもの>
・皮膚の発疹 ・皮膚のかゆみや腫れ ・アトピー性皮膚炎
なお、自律神経失調症や心身症、あるいは更年期障害などの症状と、区別が難しいとする専門医もいます。
においを気にし過ぎる日本人
冒頭でも触れましたが、日本人は世界的に見てにおいに敏感といわれています。
きれい好き、清潔・潔癖好きともいわれています。
体臭や口臭などで他人に不快な思いをさせることを嫌って、自分のにおいを周囲の人がどう感じているか、気にする傾向は従来からありました。
もちろん、限度をわきまえている分には問題ないのですが、エスカレートすると極端な潔癖主義など病気の領域に入っていきます。
メンタルな恐怖症のなかには、不潔を極度に恐れたり他人に不快な思いを与えていると思い込んだりする病気もあります。
また、個人レベルにとどまらず集団や社会といったレベルで、においを極度に嫌い、極端な清潔さに走る可能性がないとはいえません。
においで他人に不快な思いをさせる人に対して「スメハラ(スメルハラスメント)」という造語まで生まれるくらいです。
それだけに、香料アレルギーも、ともすると「気にしすぎじゃないの!?」という目で見られてしまいがちです。
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