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最悪の場合腎不全にいたる慢性腎臓病の進行段階
クレアチンの値から計算される「eGFR(推算糸球体濾過量)」は、腎機能がどれくらい低下しているかを6段階で表し、慢性腎臓病の重症度の判断に使われる数値です。
次のような区分になっていて、ステージ2以上は危険信号です。
※%は腎臓の残っている機能を示します
ステージ1 :90%以上、腎障害はあるが機能は正常
ステージ2 :60~89%、腎障害があり軽度の低下
ステージ3a:45~59%、軽度から中程度の低下
ステージ3b:30~44%、中程度から高度の低下
ステージ4 :15~29%、高度の低下
ステージ5 :15%未満、腎不全
腎臓病は放置して重症化すると生命の危険にかかわります。
腎不全になると「人工透析」や「腎移植」といった高度な治療が必要となります。
また、腎機能は一度低下すると元に戻らないといわれています。
健康診断の結果でクレアチニンの値に異常があったら、軽視してはいけません。
早期の段階で生活習慣を改善するなど、重症化させないように対処することが重要です。
【参考】
・和田高士『最新改訂版 検査と数値を知る事典』(日本文芸社 2012年)
・和田高士『健康診断の数値がすぐにわかる本』(Gakken 2014年)
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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