ドナーの数は足りている? 日本の骨髄バンクの現状

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ドナーの数は足りている? 日本の骨髄バンクの現状

公開日時

ドナー登録について

 
骨髄バンクへのドナー登録には、次の要件が必要です。
 

骨髄、末梢血幹細胞を提供する内容を十分に理解していること

18~54歳で健康な人

体重が男性45㎏以上、女性40㎏以上

 
ドナー登録の流れは、次の5つのステップによります。
 

骨髄バンクのパンフレット「チャンス」(※)の内容を理解する

「骨髄バンクドナー登録申込書」に必要事項を記入・署名する

登録窓口に「登録申込書」を持参してドナー登録手続きをする

HLA検査用の血液を採取する(約2ミリリットル)

ドナー登録後「ドナーカード」を受領。後日「登録確認書」が送付される

 
詳細は、公益財団法人「日本骨髄バンク」にお問合せください。
 
※公益財団法人日本骨髄バンク『ドナー登録までのながれ』(http://www.jmdp.or.jp/reg/about/flow.html)
 
 

ドナーとして骨髄を提供するまでのプロセス

 
ドナー登録者のHLAが移植を希望する患者のHLAと照合し適合すれば、日本骨髄バンクから「ドナー候補者」に選ばれた、という連絡が来ます。
 
その後は次のようなプロセスをたどります。
 

(公財)日本骨髄バンクから提供意思を確認する書類が送付される(本人及び家族の意向などを記入し、返信する)

確認検査:連絡調整役のコーディネーターから提供(採取)についての説明と医師による問診。続いて提供意思に変わりがなければ採血で健康状態を確認する

最終同意:医師・コーディネーター・立会人同席のもと、ドナー候補者と家族の最終的な提供意思を確認し最終同意書にサインをする

健康診断:採取する病院で健康診断の実施(提供の約1か月前)

 
 
iPS細胞などの再生医療が確立されればこのような治療はなくなるかもしれません。
 
しかし、今はまだ必要な治療法です。多くの患者さんが骨髄の提供を待っている現状を理解しましょう。
 
 
<執筆者プロフィール>
吉村 佑奈(よしむら・ゆうな)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。某病院での看護業務を経て、現在は産業保健(働く人の健康管理)を担当
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

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