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執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
日本人女性の11人に1人が一生のうちに患う可能性があると言われる「乳がん」。
乳がんで亡くなる女性の数は増加の一途をたどっています。
ですから定期的な検診はとても大切です。
しかし、検診を受けていてもがんが発見されにくい「高濃度乳房」という乳房のタイプがあることはご存知でしょうか。
今回はこの「高濃度乳房」と乳がんを見落とすリスクについて、ご説明したいと思います。
乳がんの基礎知識
はじめに、乳がんについて基本的なことを解説します。
乳がんとは乳房にできる悪性の腫瘍(しゅよう)を指します。
乳房は主に母乳を分泌する乳腺(にゅうせん)組織と、それを包む脂肪やじん帯、血管、神経などで構成されています。
乳腺組織は母乳がつくられる小葉(しょうよう)や、母乳が通る乳管(にゅうかん)などから成り立っていますが、乳がんの約9割は乳管で発生しています。
また、乳がんは早い段階でも小さな転移が進んでいる場合があります。
しこり部分を除去する手術や放射線療法のほか、進行具合によっては化学療法、ホルモン療法、分子標的薬治療が組み合わされて、がんが全身に散らばっている可能性を視野に入れた治療も行われます。
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