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心不全の治療と日常生活での注意点
前述のとおり、急性心不全においては、まずは入院の上安静にすることが必要です。
心臓の働きを助ける薬を一時的に使ったり、体に過剰に溜まっている水分を外にだすため尿を出す薬が使われたりすることもあります。
また、心臓の血管が細くなっているなど、心不全の原因となる明らかな病気がある場合は、カテーテル治療や手術が行われることもあります。
一方、慢性心不全は、原因となる病気の治療を適切に受けることに加えて、日常生活でもさまざまな心がけが必要です。
症状に応じた食事の注意を守り、アルコールやタバコを控えることはもちろん、適度な運動も心がけましょう。
心不全の程度によっては運動が制限される場合もありますが、運動能力の維持や肥満予防のためにも、体を動かすということは大切です。
ただし、医師から運動制限について注意を受けている方は、必ず指示に従ってください。
また、ストレスや過労も心不全を悪化させるきっかけになるほか、熱いお湯への長時間入浴も心臓に負担がかかりますので注意しましょう。
特に冬場は、脱衣所をあたためるなどして、温度差にも気をつけましょう。
息切れがする、疲れやすい…といった心不全の症状は、とりわけ高齢の方は「歳のせいかな?」と思い込み見逃されがちです。
そして、最近では、働き盛りの世代でも突然の心不全により亡くなられるケースが増えています。
体調に異変を感じたら、自分の判断で様子を見るなど先延ばしにせず、早めに病院を受診しましょう。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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