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空腹に限らず「食べたい」と感じやすい食品
何かを無性に食べたいと思わせるのは、私たちのカラダの問題だけではなく食品の側にも要因があります。
「おいしい」と感じやすい味覚は「甘味」「塩味」「うまみ」です。
栄養素としては「糖質」「ナトリウム」「アミノ酸」「脂質」があります。
これらの栄養素は多くの食品に含まれていますが、とくに分子を小さくして吸収しやすく加工した成分(※)を含む加工食品は「無性に食べたい」と感じやすい食品と言えます。
※たとえば、ご飯に含まれる糖質のでんぷんは、分解されて分子が小さくなるとブドウ糖になって吸収されます。
でんぷんのまま摂取するより、ブドウ糖を摂取したときの方が甘みを感じやすく、吸収も早くなります。
ブドウ糖は、スナック菓子や清涼飲料水、飴、カップラーメン、菓子パンなどに多く使用されています。
「無性に何かが食べたい」という欲求。
多かれ少なかれどなたも一度は経験をお持ちではないでしょうか。
今回お伝えしたとおり、科学的な解明が今後に期待される現象です。
もちろん、自分が美味しいと思うもの、食べたいと思うものを食べる、という行為自体は悪いことではありません。
しかし、空腹感や満腹感といった本来のカラダからの要求なしに食べてしまうと、栄養バランスが偏って肥満などにつながり健康を害することになりかねません。
ですから「食物渇望」については、いわば欲望に委ねるまま食べてしまうのではなく、自分のカラダと対話しながら食べる、というスタンスがよいと思います。
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー。
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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