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「がん家系」って本当?
それでは、よく言われる「がん家系」という通説は真実でしょうか。
たとえば、祖父は肺がん、祖母は乳がん、父は胃がん…のように、家族に複数の種類の「がん」にかかった人がいるケース。
珍しい話ではないのですが、これは「がん家系」ではありません。
「がん」は基本的には遺伝しない病気です。
家系の影響はおよそ5%程度ともいわれています。
ただし、一部の「大腸がん」「乳がん」「前立腺がん」「卵巣がん」「皮膚がん」などについては、遺伝の関与も指摘されています。
しかしながら、それよりも気をつけたいのは家庭の環境です。
家族は当然ながら食生活が似ていますので、味付けの濃い家庭ではみな濃い味を好み、塩分の摂取量が多ければ胃がんのリスクは高くなります。
家族に喫煙者がいると、そのタバコの影響でがんになりやすい、といった傾向も考えられます。
もし、あなたの身近で「がん」にかかっている人が多いようでしたら、一度家族の生活習慣を客観的に見てみてください。
また、大腸がんや乳がん、前立腺がんなど、先に挙げた特定のがんの人が血縁者にいる場合は、定期的に検診を受ける意識が必要です。
若い人ほど「がん」の進行は速い?
「若い人ほど進行が速い」こちらもよく耳にする「がん」の通説ではないでしょうか。
しかしながら、基本的にこれは誤った認識で、年齢と進行の速さは無関係と考えられています。
「がん」は発生した場所やタイプによって進行速度は異なります。
若くてもゆっくり進行する人もいれば、高齢でも速く進行する人もいます。
ただし、若い世代に多い「がん」には、性質の悪いタイプであったり、年齢が検診の対象外で発見が遅れ、進行した状態で発見されたりすると、急速に悪化して早く亡くなってしまう…という背景はあるでしょう。
いずれにしても、「がん」の進行を年齢で判断して悲観せず、正しい診断に基づいて捉える意識が肝心ということです。
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