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執筆:Mocosuku編集部
監修:岡本 良平(医学博士、東京医科歯科大学名誉教授)
「子宮頸部高度異形成」という病気を知っていますか。あまり耳慣れない病名ですが、近年20〜30代の女性に増えているそうです。症状や治療法について詳しくご紹介しましょう。
子宮頸部異形成とは?
近年、子宮の入り口の子宮頸部にできるがん「子宮頸がん」の原因として知られるようになったのが「ヒトパピローマウイルス(HPV)」です。女性であればだれでもかかる可能性がありますが、じつはウイルスの型は100種類以上もあり、ほとんどの場合、感染しても一過性のもので自然排出されます。
しかし、なかには排出されずに子宮頸部の細胞に入り込んで持続感染するものが13種類程度あり、これが遺伝子変異を起こし、およそ10年以上をかけて細胞をがん化させるのです。
「子宮頸部異形成」は、こうした子宮頸がんへ移行する前段階の病変です。「軽度」であれば、体の免疫機能や粘膜上皮の再生能力によって自然治癒してしまうことがほとんどですが、ウイルスが粘膜の深部におよんで異形成(遺伝子変異)を起こす段階が「中等度」、「高度」と進むと、がん化の可能性が高まるため、適切な治療が必要なのです。
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