(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
「食べること」は、人生における大きな楽しみのひとつですよね。たとえダイエットなどで食事制限や運動をしても、失敗したら再びトライすればいい。しかし、糖尿病患者にとっては、そうはいきません。失敗が重なれば病気が進行してしまい、「合併症」という深刻な事態を招いてしまうからです。「気が付いたら取り返しがつかないことに…」という患者に共通する行動パターンとは、何なのでしょうか。
治療の放置で車いす生活に
「まさか自分が車いす生活になるなんて…」。糖尿病の合併症が進み、足指の切断を余儀なくされたC子さんの悲痛な思いです。
専業主婦だったC子さんは、50歳の時に糖尿病と診断され、食事指導を受けながら薬を飲むことになりました。しかし、もともと食べることが大好きで、10時と15時の間食が欠かせなかったC子さんにとって、病院で指示される食事制限を守ることは、大きなストレスとなっていました。
とりあえず薬は飲み続けたものの、3か月後の受診では血糖値がさらに悪くなっていることが判明。「薬をのんでも悪くなるなら、飲んでも飲まなくても一緒だ」と思い、通院や薬をやめてしまいました。
そのまま変わらない生活を続けていたC子さん。55歳になったある日、歩きにくさを感じ自分の足を見て、ショックを受けることになります。なんと、右足の薬指から小指にかけて、黒く変色していたのでした。じつはC子さん、糖尿病の合併症である神経障害のため、足の感覚が麻痺していました。靴擦れに気がつかずに膿んで、潰瘍となって壊死していたのです。病院を受診しましたが、壊死している部分は切断するしかないと言われ、車いすが欠かせない生活となりました。
スポンサーリンク