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執筆:伊坂 八重(メンタルヘルスライター)
「好きな人ができると、生活も趣味もその人一色に染まってしまう」
このような経験ありませんか?
周りの友人にそのような経験がない人ばかりだと「私だけ!?」と不安に感じている方もいるかもしれません。しかしこの状態、心理学的には十分あり得ます。
ではなぜ恋愛相手の好きなものを好きになってしまうのか、その理由を考えてみましょう。
好きな人のものを好きになる「同一化」
「好きな人の好きなものを自分まで好きになる」という状態、心理学的にはこれを「同一化」といいます。
同一化とはもともと、自分と相手を無意識のうちに混同させてしまい、相手の行動や考え方を自分のものと認識してしまう現象です。
このとき、自分にはない地位や名声の持ち主など、いわゆる「憧れ」の対象が同一化される「相手」となります。そして、この「憧れ」の気持ちから「自分も相手のようになりたい!」という想いが募り、知らず知らずに相手の行動や考えを真似して、それを自分のものと認識していくのです。
「好きな人の好きなものを自分まで好きになる」という状態は、恋愛において同一化が起きている状態と考えられるでしょう。
つまり、相手への憧れの気持ちから、相手が好きなものを「自分も好き!」と思うようになっているといえます。
ところでこのとき、同一化は無意識のうちに起こっています。そのため、「恋愛相手に気に入られるために、あえて好きになろう!」ということではなく(そういう場合もあるかもしれませんが)、「知らないうちに好きになっていた」という感覚の方が近いのかもしれません。
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