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執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師)
朝起きたら、顔がむくんでいるということはよくあることですね。
なぜこのようなことが起きてしまうのでしょうか。
「いつものことだから」と思っていても、実は、重大な病気の兆候かもしれません。
顔がむくむ原因と対策を詳しくみていきましょう。
むくみの正体
医学的には、むくみのことを「浮腫(ふしゅ)」といいます。
人間の身体には、動脈と静脈とリンパ管が張り巡らされています。心臓から送り出された血液は、動脈を通って身体の末端の毛細血管にまで達し、毛細血管のすき間から間質液や組織間液といった水分が染み出てきます。
それらは、細胞に酸素や栄養素を与えています。
また逆に、細胞の代謝によってできた二酸化炭素や老廃物を受け取って、今度は毛細血管の静脈やリンパ管で吸収し、心臓へ戻っていきます。
人間の身体の水分の3分の2は、間質液で細胞の中の水分です。通常は、血管から染み出る水分量と吸収される水分量が同じなので、細胞の間に存在する水分は一定のはずです。
ところが、何らかの影響で染み出る水分量が多くなったり、吸収がうまくいかなかったりすると、行き場を失った水分が皮下にたまってしまい「むくみ」となります。
それでは、顔のむくみはどのようにして起きるのでしょうか。
顔のむくみは、朝に多いことに気がつくでしょう。
その理由は、起きていれば重力で下に下がっていく水分が、寝ている状態になると上から下へ水分は流れていかないことにあります。その結果、余分な水分が顔にも溜まってしまうということですね。寝ている間に顔がむくんでしまっても、起きて日常生活を開始すれば、昼頃には落ち着いてきます。しかし、その代わりに水分は下へ下がっていくため、足がむくんでしまう場合があります。
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