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アルコール依存性の歴史をざっと見渡すと、アルコール中毒という名が1852年に医学用語として定着しました。アメリカでは1900年代に禁酒法が制定されました。
しかし、法的規制には限界があり、だんだん医療的対処へ転換していきます。 アルコール依存 は長い間、「意志が弱い」など、その人に問題ありとされてきましたが、1952年に病気だと認知されました。
日本でのこうした動きは、欧米に比べると遅く、ごく最近まで酒類の消費量は増加するばかりでした。アルコールに関して寛容な文化なので、飲酒問題をとりあげる妨げになっていたとも言われます。しかし、患者数は増加の一途を辿っています。とくに、女性、退職後の壮年期、若年層の増加が顕著です。家族への影響も深刻です。断酒会や自助グループの活動が盛んです。
アルコール依存 と歴史 : 伝説のリキュール「アブサン」
感性やインスピレーションを引き出す霊酒として、芸術家に愛飲されたアブサン。
「グリーンの詩神、聖女のため息、妖精のささやき」と呼ばれましたが、「禁断の酒、魔酒、飲むマリファナ」の別名もありました。
その理由は、アブサンに含まれるニガヨモギの主成分であるツヨンに、マリファナに似た幻覚などの向精神作用があったからです。中毒症状が問題となり一部の国で製造販売が中止されました。
アブサンに魅せられた人々はアブサニストと呼ばれ、画家ゴッホやロートレックが有名です。彼らは時に心身に異常を来たしました。
1981年にツヨンの使用基準は見直され、アブサンは復活し、日本でも飲めるようになりました。
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