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LGBTの環境 は、まだまだ厳しいものがありますが、状況は変わりつつあります(前編からのつづき)先日2015年5月6日に、大阪で開催された映画『カミングアウト』の上映イベントには、LGBT当事者やAlly(アライ)と呼ばれる支援者、LGBTに関心を持つ人々など多くの観客が集まっていました。
この日のイベントは、会場案内のスタッフたちのにこやかで丁寧な対応にはじまり、映画上映後のゲストによるトークや客席との質疑応答まで、終始なごやかな雰囲気の内容のものでした。
現在もLGBTを取り巻く環境においては、差別の問題をはじめとするさまざまな課題が存在していますが、LGBTの当事者を含む多様な人々が楽しく一緒に参加できたこの日のイベントからは、たしかに状況が変化しつつあることを感じることもできたのです。
LGBTの環境 :20年前のイベントでは…
映画『カミングアウト』は「第23回東京国際レズビアン&ゲイ映画祭」の上映作品でもありますが、同映画祭がスタートした頃を振り返ってみると、当時はこうしたイベントにLGBTの当時者以外は参加しにくい雰囲気もありました。
実際に、20年ほど前の同映画祭では、ストレート(異性愛者)の司会者に対して、客席から「帰れ!」というヤジが飛び、会場が殺伐とした空気につつまれてしまったこともあります。
こうした出来事の背景には、LGBT当時者たちの「社会に受け入れられていない」「社会に居場所がない」という不安や憤りがあると思われますが、当時は「ホモ」「オカマ」といった差別用語が「差別用語と認識されないまま」公然と使われていた時代であり、オフィスや学校などの公共の場においても、LGBTの当事者たちがいま以上に肩身の狭い思いを強いられていたのも事実なのです。
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