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再生医療で難聴 の治療が可能になるかもしれません。京都大学脳神経外科医師の研究グループは、新しい細胞移植法を開発。音を聞き取るための脳神経、聴神経の機能を再生させることに成功しました。
これは今後、難聴治療だけでなく、広く中枢神経変性疾患の再生医療に役立つ研究で、研究成果は米国科学アカデミー紀要に掲載されました。
これまでの治療;細胞移植治療
脊髄損傷やパーキンソン病などの神経変性疾患では、中枢神経細胞が次第に死んで、神経変性が起きるため、手足の麻痺などで身体がスムーズに動かなくなります。このような問題に対して、神経機能を回復させるために「細胞移植治療」が試みられています。
しかし、今までは、移植した細胞の大部分が短時間で死んでしまうという状態でした。これは、中枢神経細胞が死んでいく際に、それと並行して硬い「瘢痕組織(はんこんそしき;傷あと)」ができるためだと考えられていました。瘢痕組織が硬いため、移植された細胞は過酷な環境では生き延びられないとされてきたのです。
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