夏の 冷えと月経不順 は関係なし!? 生理の乱れは何からくるの?

Mocosuku(もこすく)
  • 夏の 冷えと月経不順 は関係なし!? 生理の乱れは何からくるの?

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

夏の 冷えと月経不順 は関係なし!? 生理の乱れは何からくるの?

公開日時

 冷えと月経不順

 

冷えから月経不順がくるという考え方は古来から経験的にいわれています。
 
現在は冷えの原因になる疾患、とくに甲状腺疾患があると月経不順が生じることが知られています。ですから月経不順の原因になる病気の症状として「冷え」がでることがあるのです。この場合、食事や生活習慣では冷えは治りません。

 

また月経不順で頻回に出血したり、ダラダラと長く出血していると、貧血が進行していることもあります。月経不順があり、しつこい「冷え」の症状があるときは婦人科に相談してみましょう。
 
 

 冷えと月経不順 :夏の「冷え」対策

 


服装

夏は薄着で過ごすことが多いですが、「寒い」と思ったらすぐ上着を着れるように、羽織りものを持ち歩きましょう。寒いのを我慢していると芯まで身体が冷えてしまいます。温度に合わせてこまめに衣服を脱ぎ着しましょう。

 

足はとくに冷えやすい部位なので、オフィスで仕事をする際、素足は厳禁です。身体の末端や足首、手首、首といった部分を露出していると、冷えは改善されません。
 
大判のスカーフなどを1枚バッグの中に入れておけば、こうした部分にさっとかけたり巻いたり、さまざまに使えて役立ちます。

 
 


たばこやコーヒーを控える

たばこに含まれるニコチンやコーヒーに含まれているカフェインは血管を収縮させる作用があり、冷えをひどくしてしまいます。冷えがひどい時は摂取を控えましょう。

 
 


生活リズムを整える

甲状腺ホルモンは朝起きた時から、分泌が増えて、体謝を上げてくれます。ですから理想的な体謝環境を作るには、正しい生活リズムを作る必要があります。起床や就寝、食事の時間はなるべく一定の時間にしましょう。

 

入浴は、シャワーだけで済まさず、ぬるめのお湯にしっかりつかりましょう。ぬるいお湯は副交感神経の働きを高める作用があり、自律神経のバランスを調節するのに効果的です。

 
 

ダイエットに注意

朝食抜きや、野菜サラダだけを食べるなどの生活を続けていると、身体は栄養不足になり、基礎代謝を下げることでエネルギーをつかわないように調整されてしまいます。ですから過度なダイエットは甲状腺ホルモンの低下を招き、「冷え」や「太りやすい体質」を作ってしまいます。

 
 


夏にはむしろ温かいものを!

冷たい飲み物や食べ物を好んで摂っていると、身体は冷える一方です。胃や腸などの内臓が冷え、やがて全身が冷えていきます。内臓は冷えに弱いのです。以下の点に注意しましょう。

 

・水などドリンク類には夏でも氷を入れずに飲みましょう
・身体を温める食べ物、飲み物を上手に取り入れましょう。
・お茶を飲むなら発酵茶である紅茶を、砂糖は黒砂糖がオススメです。
・冷やし麺を食べるときには薬味をたっぷりと(ネギやショウガ、ニンニク、シソなど)。

 

ほかにも、野菜は、人参・ゴボウ・ネギ・レンコン・ニラ・カボチャ・ゆず・芋類など、根菜類がおすすめです。

 
果物なら、サクランボ・あんず・梅・栗・くるみなどが冷えを防いでくれます。暑さで食欲が落ちがちな今、マーボー豆腐やカレーなど、香辛料で刺激のあるメニューを取り入れるのも、いいですね。身体が温まるうえに食欲も刺激されますよ。
 
<取材協力>
バイエル薬品株式会社
 
 
太田郁子先生・倉敷平成病院婦人科医長
 
<監修者プロフィール>
太田 郁子(おおた・いくこ)
倉敷平成病院婦人科医長、医学博士、日本子宮内膜症啓発会議実行委員
 
 
<執筆者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【生理】新着記事

「手のこわばり」は更年期の症状? 正しい知識で安心な備えを

「手のこわばり」は更年期の症状? 正しい知識で安心な備えを

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「指や手がこわばる」という訴えが更年期世代の女性に多いということ、ご存じですか? これは意外と知られていない、更年...

2018/04/02 18:30掲載

生理前・生理中の不調を緩和する、食事面でのポイント

生理前・生理中の不調を緩和する、食事面でのポイント

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 生理前は調子が悪くなる、生理中は食欲がない…など、生理にまつわる体調の変化は人それぞれです。 いずれにせよ、カラダ...

2018/01/05 18:30掲載

女性ならではのお悩み…? なぜ月経前には甘いものが食べたくなる?

女性ならではのお悩み…? なぜ月経前には甘いものが食べたくなる?

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 女性のみなさん、月経前になると、無性に甘いものが食べたくなることはありませんか? どうして、このような現象が起こるの...

2017/11/08 18:30掲載

毎月この時期は憂うつ…。それは「PMDD」の可能性も

毎月この時期は憂うつ…。それは「PMDD」の可能性も

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 月経前になるたびにイライラしたり、落ち込んでしまったりしていませんか? 月経前にこのようないつもと違う精神的な...

2017/02/27 18:30掲載

生理痛はガマンしない… は自然?不自然?

生理痛はガマンしない… は自然?不自然?

執筆:座波 朝香(看護師、助産師) 監修:坂本 忍(医学博士・公認スポーツドクター(日本オリンピック委員会強化スタッフ)・日本医師会認定産業医) 人と比べることが難しい生理(月経)。 生理痛(月経痛...

2017/02/15 18:30掲載

「正常な月経」を知っていますか?

「正常な月経」を知っていますか?

執筆:青井 梨花(助産師、看護師) 監修:坂本 忍(医師・公認スポーツドクター・日本オリンピック委員会強化スタッフ) 月経の量や周期の乱れなどから思わぬ病気がみつかることもあります。 女性特...

2017/01/30 21:30掲載