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薬を飲むときに注目すべきポイント
薬との飲み合わせで注目すべきは、「硬度」です。
硬度の表し方は国によって異なります。日本の水道法に基づく水質基準では、主なものとして、カルシウムとマグネシウムのイオン濃度(mg/L)を炭酸カルシウム(CaCO3)濃度に換算して表す「アメリカ硬度」を採用しています。
硬度の定義は明確な規定がありませんが、日本では軟水・硬水の境を硬度100mg/Lで分けていることが多いようです。
ミネラルウォーターに含まれるカルシウムと薬が結びつき薬の成分を包み込むことで、体内への吸収率が悪くなってしまうことがあります。
硬度に注意しなければいけない薬剤は、骨粗鬆症の治療薬として使われるビスホスホネート系、抗菌剤のテトラサイクリン系やニューキノロン系などは、ミネラルの影響により吸収が阻害されるとの注意書きがあります。
ただし、影響しうるカルシウム濃度の基準はありません。
通常、日本で作られているミネラルウォーターは高くても15mg/L程度。影響のない範囲です。
しかし、海外で作られているものの中には、1500mg/L以上のものもあります。薬を飲む際には、日本原産の製品や軟水を選ぶようにしましょう。
ミネラルウォーター以外にも、カフェインを含むお茶やコーヒー、ミネラルを含む牛乳、ある成分を含むジュース、アルコールなどと、飲み合わせに注意喚起のある薬剤があります。
そのような薬には、薬剤師から、または薬剤情報や添付文書に必ず注意の記載があります。
自分が飲む薬の特徴を知っておくことは大切です。ただし、詳しく薬剤の名前や飲み合わせを覚えることは困難です。ですから、「お薬は軟水(日本の水道水を含む)で飲む」ことをオススメします。
執筆者プロフィール:山本ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士、サプリメントアドバイザー、食生活アドバイザー
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
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